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2014 Fiscal Year Research-status Report

人権教育における教育実践の構造に関する実証的研究

Research Project

Project/Area Number 26381116
Research InstitutionThe Institute of Buraku Problem

Principal Investigator

梅田 修  公益社団法人部落問題研究所, その他部局等, 研究員 (90111905)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywords人権教育 / 人権としての教育 / 人権についての教育 / 人権教育研究指定校
Outline of Annual Research Achievements

(1)国際的な人権教育の分析ーロンドン大学・教育研究所の文書館で、①教育権に関する国際的合意と人権教育、②ケイパビリティ概念と人権、③新自由主義・市場主義におけるソーシャル・キャピタルとの関連、に関する資料を収集した。これらの資料を収集した目的は、①「国際諸機関における教育の合意形成のあり方」と「人権教育論議」の関連について整理すること、②「教育それ自体が人権である」事実と「人権についての教育」の統一的視点をふまえつつ、「教育論における in-through 問題」やケイパビリティ概念を整理すること、③国際人権論における新自由主義や市場万能主義の影響を明らかにし、ソーシャル・キャピタルの役割が増大しているメカニズムを探ること、などである。収集した資料の分析を進めている。
(2)人権教育研究指定校の人権教育の分析ー2013年・2014年の二年間、文部科学省の人権教育研究指定校(幼稚園・小学校・中学校・高校)であった45校を対象に人権教育の資料を収集し、分析を進めている。
(3)滋賀県の市町の人権教育方針の分析ー1996年に政府関係機関が人権教育を提唱して以来、地方自治体にも浸透し、従来の同和教育方針にかわって、あらたに人権教育方針が登場してきた。滋賀県の市町を対象に、地方自治体の人権教育方針の分析を進めている。
(4)人権教育の実践記録の分析ー大川克人「社会科の授業」(どの子も伸びる研究会『明日を拓く』部落問題研究所、2014年)の分析を行った。社会認識を育てるとは、内容教科としての社会科学習を通して、知識の獲得とその獲得のプロセスにおける「教材に埋め込まれた民主主義的価値を共有する」ことであり、学習を通して民主主義的な意味を見いだすことであることが確認された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

(1)国際的な人権教育の分析ーロンドン大学・教育研究所の文書館での資料収集によって、近年の人権教育をめぐる国際的動向を検討することが可能となった。ただし、ヨーロッパ評議会における人権教育論をホローすることは今後の課題となっている。
(2)国・地方自治体の人権教育方針の分析、人権教育研究指定校の人権教育の分析ー国の人権教育方針については、すでに梅田修「人権教育政策の展開と人権教育の実践的展開」(『部落問題研究』204輯、2013年)でふれた。地方自治体の人権教育方針については、滋賀県の市町の人権教育方針を収集し、分析を進めている。人権教育研究指定校の人権教育の分析については、2013年・2014年の2年間の人権教育研究指定校の資料を収集し、分析を進めている。
(3)人権教育における教育実践の構造に関する分析ー貴重な実践記録である大川克人「社会科の授業」の実践分析は行ったが、同様の実践記録の分析が残されている。

Strategy for Future Research Activity

(1)国際的な人権教育の分析ー国際的な人権教育の動向を伝える資料の収集を引き続き行うとともに、ヨーロッパ評議会における人権教育の論議の整理を進める。
(2)国・地方自治体の人権教育方針の分析、人権教育研究指定校の人権教育の分析ー滋賀県にとどまらないで、都道府県レベルの人権教育方針の分析を行う。収集した資料によって、人権教育研究指定校の人権教育の分析を行う。
(3)人権教育における教育実践の構造に関する分析ー和歌山県の教師の実践を中心に人権教育実践の分析を進める。

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Published: 2016-05-27  

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