2015 Fiscal Year Research-status Report
高等教育における産学協働教育のあり方に関する比較研究
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26381156
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
松高 政 京都産業大学, 経営学部, 准教授 (20460678)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 産学協働教育 / キャリア教育 / インターンシップ / 職業統合的学習 / 高等教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、キャリア教育・職業教育の重要性が高まり、大学教育の質的転換が進展し、インターンシップの質的・量的な充実が高等教育政策として推進されようとしている現在、国内外におけるインターンシップを主とする産学協働教育の比較研究を通して、わが国の学士課程教育の質的転換に繋がる教育の効果の高い産学協働教育のあり方を検討することである。 平成27年度は、本科研2年目として、昨年度に調査収集した基礎資料の分析検討、引き続きの訪問調査を実施した。具体的には、1.国際学会等(国際学会としては「第19回世界産学協働教育協会世界大会」、「IAEVG国際キャリア教育学会」)への参加を通して、海外の研究成果、先進事例の収集と分析検討、2.国内の高等学校、大学への訪問調査、研究会・シンポジウム等への参加を通して得られた実践事例を分析検討し、産学協働教育の類型化と類型ごとの課題を整理した。 また、産学協働教育を推進するための各地域の連携基盤の現状を把握するための実態調査を行い、成果、課題等の現状を把握することができた。さらに、高等学校への訪問調査を実施し、産学協働教育における高大接続の現状を把握することができ、今後の高大接続を発展させていくための課題を明確にすることができた。研究対象高校に在籍する高校生へ産学協働教育の効果に関する調査(約1,000名)を実施し、普通科進学高校における産学協働教育と学力等の相関について研究分析を行った。以上の研究により教育効果を高める連続性、協働性のある産学協働教育を比較的観点からより深く研究することが可能となった。これらの研究成果は、日本キャリアデザイン学会、論文として発表し学事出版教育文化賞(最優秀賞)を受賞することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国内外の訪問調査、国際学会等を通して、当初の予定通りの産学協働教育に関する事例を収集することができ、産学協働教育の研究分析ためのフレームワーク構築することができた。また、研究対象高校におけるアンケート調査の実施により、産学協働教育における高大接続に関して分析をすることができた。この調査、分析は次年度以降も継続して実施する予定である。 海外大学、企業等への訪問調査は、主要国際学会が国内で開催されたため、その海外出張経費が繰り越しとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度の研究活動は、これまで得られた研究成果を多様な観点からさらに深めるために、国内の高等学校、大学等へ訪問調査を実施し、実践事例の収集を行う。高校生を対象としたアンケート調査も実施し、前年度の調査結果の分析と、調査を補完するヒアリング調査行う。 また、本研究は、比較研究という手法を採用し、海外との現状を比較により国内での現状を類型化を図るために、海外での事例を追究していく。その成果は、研究論文として学会誌、紀要に投稿するとともに、学会発表を行っていく。
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Causes of Carryover |
物品費:出版時期、資料の更新時期等の関係で購入するタイミングがずれた為 旅費:訪問先の都合等で予定していた箇所に訪問することができなかった為
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
物品費:今年度入手(購入)できなかった海外文献、資料等の購入に主にあてる 旅費:今年度訪問調査できなかった国内外について訪問調査を行う
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Research Products
(2 results)