2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26381166
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Research Institution | Fukushima National College of Technology |
Principal Investigator |
西口 美津子 福島工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (40648911)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡部 美紀子 千葉商科大学, その他の研究科, 教授 (30413735)
芥川 一則 福島工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (40310990)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 女性の起業 / 能力開発 / 地域振興 |
Outline of Annual Research Achievements |
一年目の本年度は、ほぼ、研究計画通りに研究を行うことができた。具体的には、①第1段階:起業支援に関する文献収集と分析:国内外の起業や起業支援に関する文献を広く収集することになっていたが、どちらかというと、国内の文献が中心であり、海外の文献収集は2年目以降の課題である。②第2段階:起業ニーズの把握と「起業支援手法(案)の提示」として、福島高専の女性卒業生を中心にヒアリング調査を行った。具体的には、/いわき市内でフェアトレードの会社を立ち上げたSSさん、/いわきで社労士として起業支援も行っているMSさん、/東京でイラストレータとして活躍するKさん、/その他、大企業の研究者を取りまとめる女性管理職のAさん、/IT研究者のNさん等である。さらに、いわきの起業家として、3名の若手経営者の方々と1名のベテラン経営者の方(男性)に対してもヒアリング調査を行った。具体的には、/福島高専卒業生で木材チップの会社と運送会社を経営するN氏、/N氏の紹介による木材加工会社の若手経営者A氏、/いわき市内で割り箸の加工業を経営するT氏、/いわき市内でタクシー会社とバス会社を経営するM氏等。とりわけ、女性起業家の方々には、「マトリックス履歴書」の作成をお願いした。 ヒアリング調査の結果、起業家の育成モデルとして、エドガー・シャインのキャリア・アンカーの8つのカテゴリーでいうと、TF(専門能力)→CH(挑戦)→EC(起業)→GM(経営管理)→SV(社会貢献)の順にキャリアを形成していることがわかった。これらのヒアリング調査で得られた知見については、下記の学会で発表を行い、参加者からのフィードバックを得た。ヒアリング調査の結果をもとに、起業支援セミナーを実施すべく、高専生の母親を対象にアンケート調査を行い、中高年女性の起業や能力開発に対するニーズ調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね、研究計画どおりに研究が推移している。 ただ、チームでの話し合いとヒアリング調査を優先し、学会発表の機会を増やすために、どちらかというと文献収集、とりわけ海外の文献の収集がやや、手薄であると思う。今後は、研究計画通りに進めると共に、新たに出版された書籍や論文等に目を通し、研究の内容を一層充実させていきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
1年次にアンケート調査の入力まで終えているものの、分析がまだ終わっておらず、それに伴い論文作成に着手していない。年度内に、アンケート結果を踏まえた論文の投稿を行いたい。 また、当初より計画していた「起業支援のためのセミナー」を、年2回開催する予定である。すでにアウトラインが固まり、講師には連絡しているが、実際に受講生の募集、実施、セミナー結果の分析等を、本年度内に行ってゆきたい。
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Causes of Carryover |
ヒアリング調査に当たり謝金等を見積もっていたが、ヒアリング対象が福島高専の卒業生であるために、謝金を辞退されることが多々あった。また、文献について、とりわけ国外のものについても幅広く収集する必要がある。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度は、ヒアリング調査に協力してもらった福島高専の卒業生等を講師にセミナーを実施する予定である。講師陣の充実を図ると共に、より多くの受講生を集めたい。
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