• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2014 Fiscal Year Research-status Report

緻密さと忍耐強さを養う技術科教育のためのマイクロメカニズム教材の開発

Research Project

Project/Area Number 26381269
Research InstitutionYamaguchi University

Principal Investigator

森岡 弘  山口大学, 教育学部, 教授 (00249848)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywords教材開発 / マイクロメカニズム
Outline of Annual Research Achievements

本年度は,研究初年度として、新たに導入した3D 加工機の組立および動作確認を行い、広い加工面を利用した教材の製作方法および機構モデルの設計・製作について検討した。
(1)小型の機構モデルの開発
これまで、開発してきた小型のロボットをベースにして、対象とするマイクロメカニズムを小型のロボットから、小型の機構モデルにも広げた。これまでに蓄積したノウハウやアンケート結果の反省点情報を利用して新たなマイクロメカニズム教材を開発した。設計には、これまでの研究で開発した技術科教員のためのスキルアップ教育システムをフルに活用している。教材の開発には小型ロボットの設計で実績のある3D CAD を利用した。3D CAD を利用した設計の利点は、設計段階で対象物の製作可能性を視覚的に把握できることにある。また、機構モデルなどの動きは3D CAD のシミュレーション機能を使用することにより、実際にモデルを製作する前に視覚的に再現することができた。

(2)3D 加工機の導入
設計した小型ロボットおよび機構モデルは3D 加工機を使用して製作することを基本とする。特に機構モデルの教材化のためには、現有の3D 加工機では、加工面が狭く、部品の大量(10 個程度)製作に向かないため、本年度は加工面の広い機種を導入した。この機種の導入により、設計した機構モデル(リンク機構)の複数の部品を同時に製作することが可能になった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度は,研究初年度として、新たに導入した3D加工機の組立、動作確認を行うことができた。導入した3D加工機により、加工面積が200×200mmから220×300mmに増加した。その結果これまでの開発環境では困難であった、部品の大量(10個程度)製作が可能になった。
マイクロメカニズム教材として小型の機構モデルの試作を行った。試作した機構モデルは4節リンク機構であるが、4本のリンクの加工を1枚のアクリル板から1回の工程で製作することができた。導入した3D加工機を使用して機構モデルの試作を行い今後の教材開発の環境を整えることができた。
マイクロメカニズム教材の製作には、設計段階における緻密な検討能力と、製作段階における忍耐強い調整能力とが必要であることを検証できた。

Strategy for Future Research Activity

本研究で対象としているマイクロメカニズムの利点は小型で軽量であるため、持ち運びが容易な点にある。本年度は、教材を紹介するための3D CAD を搭載したノートPC(H27年度購入予定) とマイクロメカニズム教材を附属中学校等に持ち込み、教材の紹介や製作実践を行う予定である。
また、附属中学校の教員と連携して、附属中学周辺の公立中学教員のための、マイクロメカニズム設計製作の研修会を開催する。その中で、教員のスキルアップのための教材としてだけではなく、実際の教育現場での教材としての導入の可能性を検討する。
小型のロボットについては、最先端の技術を利用して製作されていることを紹介するための視覚教材を製作し、技術に関する興味関心を引き出す導入教育の教材として利用することを検討する。また、機構モデルについては、学習指導要領で必修化されたエネルギー変換に関する動力伝達の仕組みや、その製作品の設計・製作の学習教材として、実際に中学校の技術科の授業に導入することを検討する。
マイクロメカニズムの設計・製作には、緻密さと忍耐強さを養う効果があることを本年度に引く続き検証していく。

Causes of Carryover

旅費の使用に関して:本年度はマイクロメカニズムの調査研究として、東洋大学で開催されたマイクロメカニズムコンテストに出張した。その際、学生の飛行機チケットとして早割を使用することができたため差額が生じた。
研究補助に関して:3D加工機の組立に謝金を支払う予定であったが、3D加工機の組立に要した時間が当初の予想を下回ったため、差額が生じた。

Expenditure Plan for Carryover Budget

本年度の教材製作を通した実績であるが、アクリル板の加工状態は、加工条件の設定によるばらつきが多く、最適な加工条件の検討が必要である。また、3D加工機の工具の摩耗による交換頻度についても、もう少し加工を行ってからでないと不確定なところが多く含まれる。これらのことから、次年度は教材開発や製作の段階で消耗品の使用や研究補助の謝金の増加が予想を超える可能性がある。
次年度使用額については、上記に示したように、消耗品や研究補助の謝金として、H27年助成金と合わせて使用する。

URL: 

Published: 2016-05-27  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi