2014 Fiscal Year Research-status Report
スマートフォンを入口とするネットトラブルの3カ国比較と体験型予防プログラム開発
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26381280
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
竹内 和雄 兵庫県立大学, 環境人間学部, 准教授 (10639058)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青山 郁子 静岡大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (60586808)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | スマートフォン / 携帯電話 / スマホ依存 / ネット炎上 / LINE |
Outline of Annual Research Achievements |
スマートフォンを入口とするネットトラブルについての基本的な研究に取り組むことができた。 平成26年度は、国内の実態調査に力を入れることになっており、兵庫県、大阪府、京都府等の青少年の使用状況について、質問紙調査と面接調査を実施することができた。質問紙調査では、それぞれの地域で、青少年自身が問題意識を持ち、質問項目作成から関わらせることができたので、実態に即した調査になりつつある。面接調査は、予定通り、半構造化面接で行ったが、それに加えて、KJ法的な要素を取り入れたグループワークを実施し、多くの子どもたちが交流する中で、課題を見いだし、さらに課題解決の方向性まで議論できつつあるのは、来年度に向けた大きな収穫と考えている。 各地での対策も順調に進み、平成28年度に予定していた対策会議を各地で実施しだしている。特に平成26年11月に神戸市で行った「第1回関西スマホサミット」で、各地の中高生が一堂に会して情報交換できたことは、今後の研究の方向性を考える上で意義深い。 また、アメリカやオーストリアとの3か国調査が予想以上に進み、アメリカで、日本とほぼ同じ内容でアンケート調査を実施し、それに基づいたグループワークに取り組むことができた。オーストリアでは、平成27年度の予定を前倒しして、面接調査を実施することができた。これらの調査を通して、3カ国共通の問題と、各国固有の問題が浮き彫りにされつつある。 特に日本の状況が諸外国と異なっている印象を受ける場面が多い。日本がガラケー(フューチャーフォン)時代のトラブルを経験しているのに対して、諸外国は今回のスマートフォンの流行で初めてトラブルに遭遇していることでの違いが大きい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国内調査については、インタビュー調査、面接調査ともに、ほぼ計画通りに実施できている。ただ、面接調査が、グループインタビューで行うことが多く、個別での十分な聞き取りができていないので、来年度への課題である。
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Strategy for Future Research Activity |
国内調査では、アンケート調査と面接調査が実施できた。国際調査は、アメリカでグループワークや調査をすでに実施し、オーストリアで面接調査を実施した。今後、三カ国比較ができる形での調査を進めていく必要がある。国によって、聞きにくい質問等もあり、質問内容の精査がまず大きな課題である。
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Causes of Carryover |
国内での面談調査が調査対象の都合で来年度に延期になったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
国内面談調査は平成27年度に実施し、またすでに平成27年度に実施予定だった、国際比較調査についても平成27年度に併せて実施する。さらに、国内外での対策会議につなげていくつもりである。
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