2016 Fiscal Year Annual Research Report
Internet-related problems with smartphone as gateway: three country comparison and experience-based prevention program
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26381280
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
竹内 和雄 兵庫県立大学, 環境人間学部, 准教授 (10639058)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青山 郁子 静岡大学, グローバル企画推進室, 特任准教授 (60586808)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | インターネット / スマートフォン / ネット依存 / 危険な出会い / ネットいじめ / 国際比較 |
Outline of Annual Research Achievements |
韓国、オーストリア、日本の青少年のスマートフォンに関わる問題についての調査の結果、それぞれの国ごとに抱える課題に多少の差はあるものの、根本的な問題はほとんどかわらないことがわかった。 まず、オーストリアで実施した、子どもたちへのインタビューからは、家庭教育の重要性が多くの場面で感じられた。幼いうちから、出会いの危険についての家庭教育がかなり行われていて、学校や社会での教育というより、家庭教育の範疇におかれていること場合が多いことがわかった。日本が学校や地域でしきりに重視していることと大きな違いがある。 韓国ではネット依存に代表される、スマートフォン等の長時間利用に関する社会的関心が高い。一方、オーストアでは、ネット上の危険な出会いに関しての危険がクローズアップされていた。日本の場合は、その両面が課題になっている。日本でフィルタリングと言えば、有害サイトをブロックする等の効用が重視される傾向があるが、韓国の場合は、時間制限に重きを置く場合が多い。保護者が強制的に設定する場合が多く、日本の子どもたちがフィルタリング設定に同意しないため、設定率の大幅低下に繋がっていることとは違いがある。 さらに3カ国共通して、ネットいじめについての課題が大きい。特に日本と韓国では、無料通話アプリでのいじめが問題になっている。具体的には、日本はLINE、韓国はカカオトークである。韓国では「カカオトークプリズン」(無料通話アプリの中の牢獄)、「パンシャトル」(パン購入シャトル)、等のいじめにまつわる言葉が社会全体で共有されているなど、日本同様かそれ以上の課題になっている。 本研究では、以上のような調査結果を日本の子どもたちに提示した上で、課題に対応したアプリを開発した。今回は、ネット依存に対応したアプリである。保護者の強制力が少ない日本なので、子どもたち自身が考えたアプリは日本の状況に適合している。
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