2014 Fiscal Year Research-status Report
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26390137
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Research Institution | Osaka Sangyo University |
Principal Investigator |
赤間 誠 大阪産業大学, 工学部, 教授 (70425867)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 短いき裂 / 混合モード / 接触疲労 / 相変態 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初の研究計画の項目ごとに記述する。 1. 車輪及びレールについて、接触疲労き裂の発生条件を明らかにし、き裂発生を予測するシミュレーションプログラムを作成した。まず低サイクル疲労の発生基準であるJang-Sehitogulu基準とラチェッティングの発生基準を考慮することが妥当であると決定した。車輪については、レール上での滑走によるフラットはく離を解析する上で重要な相変態をシミュレーションできるプログラムを作成した。これによって変態塑性の影響を含む残留応力の解析が可能となった。車軸については現在検討中で、結論は出ていない。 2. 車輪、車軸及びレールについて、短いき裂の進展特性を明らかにし、それらのシミュレーションプログラムを作成した。いずれの場合もHobson則による2段階き裂進展をシミュレーションできるプログラムである。またこのプログラムは、短いき裂の考慮では重要な摩耗との競合をシミュレーションすることもできる。 3. 車輪、車軸及びレールについて、長いき裂の進展特性を明らかにし、それらのシミュレーションプログラムを作成した。いずれの場合も混合モードき裂進展則に基づくプログラムである。このプログラムでは、純粋な3次元解析は困難なことから、2次元解析を近似的に拡張した疑似的3次元解析を行う。 4. 車輪、車軸及びレールについて、き裂の分岐条件を明らかにした。いずれも、応力の各成分のピークの位相がずれる非比例負荷であるため、Hourlier and Pineauの基準を用いることにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定した計画通りに、ほぼ実施できている。
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Strategy for Future Research Activity |
接触疲労き裂の発生、短いき裂の進展、長いき裂の進展、最終的な不安定破壊について、それぞれの遷移条件を明らかにし、き裂の発生から最終的な急進破壊までをシミュレートすることができる「全寿命」シミュレーションモデルを構築する。車輪の接触疲労き裂進展による剥離や、現在問題となっているレールの保守管理について鉄道会社などと共同で調査を行い、開発したモデルを役立てる方策を検討する。
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Causes of Carryover |
当初予定した物品費が、実際はそれ以上になり、その分を旅費で賄うため、旅費を節約した結果である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
解析ソフトのプログラミング、ソフトウェア開発業者の技術者との打合せ旅費、研究成果発表のための旅費に使用する。
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Research Products
(1 results)