2016 Fiscal Year Annual Research Report
Structure and Electronic State of Metal Complexes in Ionic Liquids Observed by Soft X-ray Spectroscopy
Project/Area Number |
26410018
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
高椋 利幸 佐賀大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70291838)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | イミダゾリウム系イオン液体 / 軟X線吸収分光法 / 軟X線発光分光法 / 静電的相互作用 / 水素結合 / 電子構造 / 密度凡関数法 / 錯形成平衡 |
Outline of Annual Research Achievements |
イミダゾリウム系イオン液体1-ethyl-3-methylimidazolium bis(trifluoromethylsulfonyl)amide (C2mimTFSA)に対してSPring-8においてN原子K吸収端の軟X線吸収(XAS)及び発光(XES)スペクトルを測定した。スペクトルは分離状態のC2mim+とTFSA-を仮定した密度凡関数理論(DFT)計算で再現することができた。このことは、陽イオンと陰イオンの静電的相互作用がN原子の電子構造に影響するほど強くないことを示唆している。これらの結果をJ. Phys. Chem. Bで報告した。 C2mimTFSAとジメチルスルホキシド(DMSO)との混合溶液に対してO原子K吸収端のXAS及びXES測定を行った。DMSO濃度増加によりDMSO O原子の発光ピークが約0.2 eV高エネルギーシフトした。これはイミダゾリウム環H原子とDMSO O原子との水素結合形成によると考えられ、水素結合形成による電子構造変化をDFT計算から解釈している。 電子スペクトル測定によるC2mimTFSA中でのNi2+と分子性液体DMSO,メタノール,アセトニトリルとの安定度定数の決定については、精度向上と平成27年度の結果の検証を目的として温度範囲25-45 ℃の5温度で再測定を行った。最終結果としてDMSO > アセトニトリル > メタノールの順番で安定な錯体を形成することが明らかになった。DMSOの高い電子供与性とメタノール分子同士の水素結合形成が寄与していると結論した。また、配位子がエタノールの場合、Ni2+錯体の安定度がわずかに増加した。エタノールの電子供与性がメタノールより若干高いことが寄与している。さらに、オクチル基を有するC8mimTFSA中でのNi2+とアセトニトリルとの錯形成は、C2mimTFSA中よりも安定であることがわかった。
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Research Products
(20 results)
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[Journal Article] Solvent-Dependent Properties and Higher-Order Structures of Aryl Alcohol + Surfactant Molecular Gels2016
Author(s)
S. Katsube, M. Kinoshita, K. Amano, T. Sato, Y. Katsumoto, T. Umecky, T. Takamuku, T. Kaji, M. Hiramoto, Y. Tsurunaga, K. Nishiyama
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Journal Title
Langmuir
Volume: 32
Pages: 4352-4360
DOI
Peer Reviewed
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