2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of transparent dye-sensitized solar cell using unused infrared light
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26410213
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
船曳 一正 岐阜大学, 工学部, 准教授 (50273123)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 色素増感型太陽電池 / 近赤外光吸収色素 / 耐熱性色素 / 耐光性色素 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、色素増感型太陽電池 (DSC) の変換効率の向上と高機能化を目的とするもので、従来未利用の赤外光を変換する可視光透過型で透明なDSCの開発を目標とした。研究代表者は、すでに独自に開発した有機色素と無色透明有機レドックス対によって、世界初の無色透明DSCを開発・発表し、注目された。しかしながら、このDSCは、変換効率と耐久性(耐光性、耐熱性)が不十分であるため、本研究では以下のことを実施し、実用化の可能性を示した。 平成28年度は、可視光に吸収を持たず近赤外光に吸収を持つ新規な近赤外光吸収色素の合成を継続して実施した。その結果、メソ位へのトリフルオロアセチルアミド基の導入やアニオン部分の交換は効率よく進行し、収率よく対応する新規近赤外光吸収色素を与えた。メソ位へのトリフルオロアセチルアミド基の導入は、最大吸収波長のレッドシフトに有効であった。アニオン部分の交換は、従来の色素よりも、その耐光性ならびに耐光性をあげることに有効であった。メソ位へのトリフルオロアセチルアミド基導入は、色素の耐光性ならびに耐光性をさらに向上させることに有効であった。 開発した色素/半導体複合薄膜の光電極作成は、従来法を用いた。作成した色素/半導体複合薄膜の光電極を用いDSCセルを作製し、その太陽電池性能の評価した。その結果、ヨウ化物アニオンの含フッ素アニオンへの交換、および、トリフルオロアセチルアミド基の導入は、開放電圧、短絡電流値を低下させ、その結果、変換効率を低下することが明らかになった。現在、その要因を解析中である。
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Research Products
(6 results)