2016 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of the combustion engineering basis based on the intuitive understanding of the chemical reactions
Project/Area Number |
26420134
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
三好 明 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (60229903)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 燃焼 / 詳細反応機構 / 内燃機関 / Livengood-Wu積分 / ノッキング |
Outline of Annual Research Achievements |
提案に基づいて、自着火の化学反応過程における分岐連鎖反応の特徴を、活性種濃度の指数関数増加からとらえることで、従来、明確な根拠が与えられていなかった冷炎前の着火遅れ時間の明確な記述が可能になった。この結果を用いることで、火花点火機関のノッキングの予測と解釈に古くから用いられてきたLivengood-Wu積分の物理的な意味が明確になり、その限界と拡張に関する重要な示唆が得られた。結果は自動車技術会などで公表された。 さらに実機の火花点火機関における応用を目指して、ノック限界の0次元計算も試みた。その結果、従来の技術開発の中で実用化されているが、その科学的根拠が明確ではなかった高圧縮比化においてもノック限界が大きくは後退せず、効率の向上が望めることが、明解に説明された。0次元計算においては、冷炎の発生が明確に見られるようになると、ノック限界はむしろ明確に進角することが示され、冷炎の観測が重要な意味を持つことが示唆された。その結果は内燃機関シンポジウムで公表された。
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