2015 Fiscal Year Research-status Report
人の手の機能理解に基づいた多様な把持を可能とするロボットハンドの開発
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26420198
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
横小路 泰義 神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30202394)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ロボットハンド / 筋骨格モデル / ピッキング / 劣駆動ハンド |
Outline of Annual Research Achievements |
4.包み込み把持とピンチングが可能な劣駆動ハンドの製作と把持実験 昨年度の研究成果により,当初想定していた「包み込み把持」と「ピンチング」だけでは様々な物体を把持するには不十分であり,さらに「すくい動作」(昨年度の結果報告書では「引き上げ把持動作」と呼んでいた)が必要であることが分かった.さらに,人の手の筋骨格モデルによる解析により,これら三つの把持動作を実現するには,三つの基本動作が必要であることが分かった.加えて,この3つの基本動作を実現するロボットハンドを,当初予定していた腱駆動方式ではなく,摩擦の影響の少ない閉リンク機構により実現可能なことが分かり,基本的な機構設計とシミュレーションによる動作確認を完了した. 試作ハンドの把持実験の代わりに,市販の劣駆動型ハンドを用いて様々なアイテムを把持させる実験を行い,ピッキング用ハンドに必要な機能として少なくとも,(i)床とアイテムの間に指先を差し込む機能,(ii)アイテムと指先に発生している力を計測,制御する機能,(iii)アイテムの一部に力が集中することを防ぐ機能,(iv)指先の滑りを防止する機能,(v)大きい把持力を発揮する機能,の5つが挙げられることが分かった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「4.包み込み把持とピンチングが可能な劣駆動ハンドの製作と把持実験」において,本年度中にハンドを試作し,把持実験を行う予定であったが,昨年度において把持動作として「すくい動作」も必要であることが新たに分かり,ハンドの設計を新たに行う必要が生じ,今年度中にハンド製作と把持実験を完了することができなかった.しかし,「包み込み把持」,「ピンチング」,「すくい動作」が実現可能なハンドを,当初予定していた腱駆動ではなく摩擦の影響の少ない閉リンク機構で実現可能なことが分かり,当初想定していたハンドよりも機能的でより汎用性の高いハンドを設計することができた.また既存のロボットハンドによる把持実験により,ピッキング用ハンドに必要な機能を明確化することができたので,この知見を今後製作するハンドの設計に生かすことができる.またヒトの手の親指の筋骨格構造の正確なモデル化にも成功しており,今後人の手の親指の機能解析に生かしていく予定である.このように,ハンドの設計・製作,把持実験は当初の予定より遅れているものの,それを補う新たな知見や想定以上の成果も得られているので,全体としてはおおむね順調に進展していると判断できる.
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Strategy for Future Research Activity |
基礎設計とシミュレーションでの動作確認を終えたハンドは,28年度には実際に機構を試作し,動作確認を行っていく予定である.また市販のハンドによる把持実験により明らかとなったピッキング用ハンドに必要な機能に関する知見を製作するハンドの設計に生かしてゆく予定である.
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Causes of Carryover |
27年度に予定していた,ハンドの試作が行えなかったため,次年度に繰り越すこととなった.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度は,基本設計をすでに終えているハンドを試作する予定であり,繰越金を含めて適正に予算を執行する予定である.
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Research Products
(2 results)