2016 Fiscal Year Annual Research Report
Micro structure modeling and its effect to sound absorption by homogenization method
Project/Area Number |
26420590
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
山本 崇史 工学院大学, 工学部, 准教授 (30613640)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 吸音率 / 吸音材 / 微視構造 / 均質化法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,当研究室で構築している多孔質吸音材に適用可能な均質化法を用いて,吸音率に対する微視構造の影響について検討した. まず,手法の妥当性を実験検証するため,3D プリンター(3D System社ProJet 3500 HDMax)により矩形流路(流路幅1.0,1.5,2.0mm)を有する微視構造からなる試料をアクリル材で造形し,吸音率の実測値と解析値を比較した.その結果,おおむね定量的に一致した. 次に,発泡材を対象にKelvinセルモデルを用いてセルサイズの吸音率に対する影響を検討した.その結果,空孔径が100~120μmとなるとき2~3kHzで吸音率が最大となり,それ以下の空孔径の場合は,粘性抵抗により固体相の振動の影響が大きくなった.検証のためポリウレタンフォームを対象に,水銀圧入法により得た平均空孔径(220μm)を有するKelvin セルモデルの計算値と比較した結果,おおむね定量的に一致した.平均空孔径からセルモデルの大きさを設定することも有効と考えられる. また,低中周波域の吸音率向上を目的にセル間膜を残した吸音材があり,そのSEM画像をもとに矩形セルモデルのセル間に膜を設けたモデルを構築し,膜の吸音率に対する影響について検討した.その結果,膜にある孔径の大きさの影響が大きく,孔径が40~60μmのときに1kHz域の吸音率が大きくなった.セル間膜のあるウレタンフォームの実験値と比較した結果,おおむね周波数特性を再現した. 繊維材は,繊維の配向が0/90°の場合を検討した.空孔径が100μm以下で固体相の振動の影響が出始め,流体相のみを考慮したDelany-Bazleyモデルから乖離することが分かった. なお,Voronois セルモデルは構造が複雑で形状表現に必要な要素が多く,現有計算資源(メモリー)では難しいことが分かった.今後,資源増強や外部資源活用を検討する.
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Research Products
(10 results)