2016 Fiscal Year Annual Research Report
Study on improvement of prediction precision for the floor impact sound insulation in consideration of flanking transmission loss
Project/Area Number |
26420594
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Research Institution | National Institute for Land and Infrastructure Management |
Principal Investigator |
平光 厚雄 国土技術政策総合研究所, 建築研究部, 室長 (30414965)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 床衝撃音 / フランキング / 木造建築物 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成22年に公布された「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」により、木材利用の促進が進められている。さらには、平成25年にCLT(直交集成板)がJASに制定され、国産木材を建材としての利用がすすめられている。しかしながら、木造建築物の床衝撃音遮断性能は低く、問題の発生が懸念されている。 平成28年度は昨年度に続き、CLTを中心とした床衝撃音遮断性能の測定事例を収集するとともに、3階建てのCLT構造建築の実験建物での振動伝搬の詳細解析を行った。実験概要は、床面を標準重量衝撃源であるゴムボール衝撃源で衝撃加振を行い、床面及び下室壁面での振動測定を実施するものである。その結果、CLT構造建築物における床衝撃音発生時において、天井面だけではなく壁からの放射音(迂回路伝搬音、フランキング)については、壁面振動の測定結果からも影響が大きく、性能向上のためには、壁面振動を低減させることが重要であることを示した。 全体の研究成果としては、CLT構造の界壁の空気音遮断性能の測定を行い、空気音遮断性能の向上手法を示した。CLT構造建築物の床衝撃音遮断性能の予測手法については、コンクリート構造建物で行われている「インピーダンス法」が活用できる可能性を示した。さらには、床衝撃時の壁からの放射音低減のために、床面と壁面に緩衝材を使用することで、63Hz帯域において、概ね5dB程度の低減が可能であることを明らかにし、床衝撃音遮断性能の予測向上に資することができた。
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