2014 Fiscal Year Research-status Report
動的重合格子法を用いたプロペラ周りのCFD計算によるハブボルテックス推定法の開発
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26420834
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Research Institution | National Maritime Research Institute |
Principal Investigator |
小林 寛 独立行政法人海上技術安全研究所, その他部局等, 研究員 (20361503)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 動的重合格子 / CFD / プロペラ / 構造格子 / 非定常計算 |
Outline of Annual Research Achievements |
プロペラブレード周りの格子生成に関し、翼縁部の格子解像度や境界層方向の格子点の集中化度について種々格子を生成し、計算結果に対する影響を調査した。 重合情報生成プログラムについて改良を行った。NSソルバーのステンシルを考慮することによる補間情報の生成のロバスト化、補間情報生成のアルゴリズムを見直すことにより、複数格子委がオーバーラップするような状態においても、不適切な補間情報が生成される可能性の低減化を実現した。特に後者は、毎時間ステップで補間情報の再生成が必要な動的重合格子法において重要である。 重合情報生成プログラムを、NSソルバーに組みこむことにより、動的重合格子法による計算が可能な計算プログラムを開発した。プログラムの検証のため、ピッチ運動をする回転楕円体まわりの非定常流場計算を実施したところ、計算結果は移動格子法による計算結果及び実験結果とよい一致を示し、動的な補間情報の生成が問題無く行われていることが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画における平成26年度のTaskは、 (1) 計算機環境の整備 (2) 動的重合格子法(複雑に重合する格子間の物理量交換)コード開発 (3) 補間精度、保存性の検証(単純形状、所与の格子移動) である。(1)については、動的重合格子法の開発進捗、購入費用等を鑑み、次年度の購入が適当と判断した。(2),(3)については、船尾付加物周り等複雑に格子がオーバーラップする状態にも対応する補間アルゴリズムの開発、重合情報生成プログラムを、NSソルバーに組みこむことによる動的重合計算が可能なプログラムの開発を行った。検証計算の結果は実験値等とよい一致を示していることが確認された。
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Strategy for Future Research Activity |
非定常問題における、動的重合計算に於いては、計算の高速化や大規模問題への対応等への観点から、補間情報生成の高速化、使用メモリ量の低減等の改良を実施する予定である。また、乱流モデルの影響や、局所的に解像度の高い格子を配置することによる渦場などの計算精度の変化を調査し、ハブボルテックスの計算に必要な手法の検証を行う。 動的重合格子法を船尾流場に拡張し、プロペラが回転している状態での船尾流場の計算を実施する。
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Causes of Carryover |
計算機購入に際して、購入に要する費用、プログラムの開発状況等を鑑み、翌年度での計算機購入に充当した方が、より効果的であると判断したため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
動的重合格子法によるCFD計算のための計算機環境の整備に充当予定。
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Research Products
(1 results)