2016 Fiscal Year Annual Research Report
Regulation of ErbB receptors by N-glycans
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26440058
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
高橋 素子 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (00303941)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 糖鎖生物学 / 糖鎖 / 増殖因子受容体 / レセプター / EGFR |
Outline of Annual Research Achievements |
増殖因子受容体はがん治療のターゲットであり、その性質を明らかにすることは重要である。本研究では、N型糖鎖によるErbB受容体の制御メカニズムを明らかにし、がん治療に応用可能な新しい糖鎖改変・可溶型ErbBの開発を行うことを目標とした。 研究代表者はこれまでにEGFRのN420及びErbB3のN418に結合するN型糖鎖が二量体形成に関与していること、ErbB3の細胞外ドメイン(sErbB3)のシグナル抑制作用がN418Q変異によって増強することを見出した。今回、N型糖鎖によるsErbB3の物性制御メカニズムと、sEGFRの機能および物性制御メカニズムについて研究を進めた。 まず、sErbB3の物理化学的性質を解析した。X線結晶構造解析では、野生型とN418Q変異型とで構造の差は認められなかった。示差走査熱量測定では、野生型と比較してN418Q変異型では熱安定性の低下が認められた。この結果より、N418Q変異型では構造変化を起こしやすいことが予想され、糖鎖が構造安定性に関与していることが示唆された。さらに2017年4月にゲルろ過―小角散乱によって溶液中の構造解析を行うことを計画しており、現在準備を進めている。 次に、sEGFRの糖鎖による機能および物性制御メカニズムを検討した。まず試料の調製において、発現ベクターや細胞培養法、精製プログラムを検討することによって精製効率をおよそ160倍に上げることに成功した。sEGFR N420Q変異体では野生型と比較して、EGFシグナルの抑制作用が著明に増強することがわかった。現在、sErbB3と同様の物性の解析を進めている。以上の結果は北海道大学先端生命科学研究院, 姚閔先生、加藤公児先生との共同研究による。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Surfactant protein A inhibits growth and adherence of uropathogenic Escherichia coli to protect the bladder from infection.2017
Author(s)
Hashimoto J., Takahashi M., Satio A., Murata M., Kurimura Y., Nishitani C., Takamiya R., Uehara Y., Hasegawa Y., Hiyama Y., Sawada N., Takahashi S., Masumori N., Kuroki Y., Ariki S.
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Journal Title
J. Immunol.
Volume: 198
Pages: 2898-2905
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Surfactant Protein A (SP-A) and SP-A-derived Peptide Attenuate Chemotaxis of Mast Cells Induced by Human β-defensin 3.2017
Author(s)
Uehara Y., Takahashi M., Murata M., Saito A., Takamiya R., Hasegawa Y., Kuronuma K., Chiba H., Hashimoto J., Sawada N., Takahashi H., Kuroki Y., Ariki S.
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Journal Title
Biochem. Biophys. Res. Commun.
Volume: 485
Pages: 107-112
DOI
Peer Reviewed
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