2014 Fiscal Year Research-status Report
FOXハンティングシステムを用いたダイズのファンクショナルゲノミックス研究
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26450006
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
明石 良 宮崎大学, 農学部, 教授 (20253809)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | FOXハンティングシステム / 西洋ミヤコグサ / シロイヌナズナ / バイオマス / ダイズ / 有用遺伝子 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、遺伝子機能獲得型変異体の一つであるFOXハンティングシステム(Full-length over expressor gene hunting system)を用いて、シロイヌナズナ由来完全長cDNAアグロライブラリーを西洋ミヤコグサ由来のユニークな根培養系(スーパールート)へランダムに導入するファンクショナルゲノミックスの技術を確立するとともに、シロイヌナズナ由来の遺伝子がマメ科植物における根の成長と分化および根粒形成に対して影響をもたらす新規な遺伝子の探索と、それを用いて生産性を向上させる分子育種を展開するための基盤整備と、有用遺伝子をダイズへアグロバクテリウム法により再導入し、その機能性を確認するものである。 これまで、得られた西洋ミヤコグサFOX系統130系統を用いて形態調査を行い、特に地上部および根の生長が旺盛な11系統を選抜している。本年度は、選抜した11系統の導入遺伝子のリシークエンスを行い、遺伝子を同定するとともに、特にダイズなどのマメ科作物の生産性を向上する遺伝子に焦点を絞り、遺伝子組換え用のベクターを作成した。導入遺伝子のシークエンスの結果、生長旺盛なFOX系統においてブラシノステロイド合成遺伝子や光合成関連遺伝子、アスパラギンtRNA合成酵素遺伝子などのバイオマス増加に関する遺伝子の導入が認められた。また、これらの遺伝子をアグロバクテリウム用バイナリーベクター(pB7WG2D )に挿入し、遺伝子組換え用のベクターを構築した。現在、構築したベクターを用いてダイズに形質転換を行っており、モデル植物で明らかとなった遺伝子について作物での機能性を検証していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初、計画していた生育旺盛な西洋ミヤコグサFOX系統の選抜およびバイオマス増加に関する候補遺伝子が挿入された遺伝子組換えベクターを構築することができ、本年度の研究はおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、構築したベクターを用いて、ダイズに形質転換を行っており、モデル植物で明らかとなった遺伝子について作物での機能性を検証していく。
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Causes of Carryover |
研究費の計画的な使用のため、次年度に繰り越した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度も計画的に使用する。
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Research Products
(5 results)