2014 Fiscal Year Research-status Report
セラミドキナーゼ結合蛋白質の網羅的探索を基盤とした中枢神経系機能調節機構の解明
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26460060
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
中村 浩之 千葉大学, 薬学研究科(研究院), 助教 (20447311)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | セラミドキナーゼ |
Outline of Annual Research Achievements |
セラミドキナーゼに結合する蛋白質を網羅的に探索した。まず、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ (GST) を融合したセラミドキナーゼを大腸菌に発現させるためのプラスミドベクター、及びビオチン化したセラミドキナーゼを培養細胞に発現させるためのプラスミドベクターを作製した。その後、まず大腸菌にGST融合セラミドキナーゼを発現させ、グルタチオンビーズを用いてセラミドキナーゼを精製した。この精製蛋白質を細胞溶解液とインキュベートし、グルタチオンビーズを用いてGST融合セラミドキナーゼをプルダウンした。サンプルをSDS-PAGEにより分離し、トリプシン消化した後に質量分析装置を用いてセラミドキナーゼに結合する蛋白質を同定した。また、培養細胞にビオチン化したセラミドキナーゼを一過性発現させ、その細胞溶解液からストレプトアビジンビーズを用いてビオチン化セラミドキナーゼをプルダウンした。その後、同様に質量分析装置を用いてセラミドキナーゼに結合する蛋白質を同定した。その結果、セラミドキナーゼに結合する蛋白質を複数同定することに成功した。同定された蛋白質のうち、中枢神経系機能の調節に重要な蛋白質Aまたは蛋白質Bを培養細胞に一過性発現させたところ、フィロポディアの形成が観察され、それはセラミドキナーゼを阻害することで抑制された。従って、セラミドキナーゼは蛋白質Aや蛋白質Bと協調してフィロポディアの形成を調節する可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
セラミドキナーゼに結合する蛋白質を同定することに成功した。また、セラミドキナーゼが中枢神経系機能を調節する可能性を示唆することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
セラミドキナーゼとセラミドキナーゼに結合する蛋白質との関連性を詳細に解析する予定である。
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Research Products
(12 results)