2014 Fiscal Year Research-status Report
レジリエンスの分子機構:プロラクチン放出ペプチドによるニューロン新生仮説の検証
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26460321
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
吉田 匡秀 自治医科大学, 医学部, 助教 (30533955)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | プロラクチン放出ペプチド / レジリエンス / ストレス |
Outline of Annual Research Achievements |
ストレスを負荷された状態から正常な状態に戻ろうとする復元力・回復力(レジリエンス)が不十分だとストレス関連精神神経障害を発症するという概念がある。しかし、その根拠となる分子基盤は判っていない。申請者はレジリエンスを担う候補因子としてプロラクチン放出ペプチドを見出した。本研究はPrRPにはレジリエンス作用があり、この作用はニューロン新生を介して起こるという仮説をPrRP 産生ニューロンを時間的・空間的に選択破壊できる新規の遺伝子改変動物を用いて検証を行う。 ラットおよびマウスに慢性ストレスを負荷するため、社会的敗北ストレスを用いた実験系を構築した。社会的敗北ストレス負荷時にプロラクチン放出ペプチド産生ニューロンが活性化するかを解析するため、マウスに対し急性に社会的敗北ストレスを負荷した。その結果、延髄孤束核、延髄腹外側部に存在するプロラクチン放出ペプチド産生ニューロンが活性化することが判った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
マウスおよびラットに対し慢性ストレスを負荷し、うつ症状を惹起するため、社会的敗北ストレスを用いた実験系を構築した。急性の社会的敗北ストレス負荷によりプロラクチン放出ペプチド産生ニューロンが活性化することを明らかにした。
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Strategy for Future Research Activity |
社会的敗北ストレスを用いた慢性ストレス負荷実験を用いて、来年度はプロラクチン放出ペプチドにストレスからの回復を促進させるレジリエンス作用があるかを明らかにし、PrRPの機能が減弱するとストレスからの回復が阻害されるかを検証する。
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Research Products
(7 results)