2016 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanism for microglia involvement of the brain higher function
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26460325
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
明間 立雄 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 名誉教授 (60128585)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 清悦 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (10440322)
黒坂 光寿 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助教 (40553970)
舩橋 利也 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (70229102)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ミクログリア / 海馬 / 行動 / 生化学 / AMPA受容体 / 消去 / 学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の目的は、ミクログリアによって、脳の高次機能の一つである海馬によって調節される学習機能が変容する事を明らかとし、その機序を解明することにある。空間及び時間特異的にミクログリアを除去できるCD11bのプロモーターでDTRを駆動したマウスを最終的に用いるために昨年度はマウスの行動解析を行った。DTRはフテリア毒素(DT)受容体(R)を発現し、DTを投与することで受容体発現細胞特異的に細胞死を誘導することが可能である。今年度はこのCD11b-DTRマウスを用いて行動解析をする予定でいたが、全てのミクログリアがCD11bに陽性ではないことが判明した。すなわち、一部のミクログリアは、別のミクログリアのマーカーIba1には陽性であるが、CD11bには陰性であることが判明した。そこでより広いミクログリアのマーカであるCX3CRの発現を調べている。そこで今年度は、マウスの受動的回避学習の詳細をターゲットにした。その結果、前年度と一致して、受動的回避学習前にミクログリアの選択的阻害剤であるミノサイクリンを投与すると学習成立を増強する傾向にあり、受動的回避学習後にミノサイクリンを投与すると消去学習を増強する傾向にあることがわかった。また、新たな知見として、約1ヶ月後に再び受動的回避学習成立の度合いを調べると、受動的回避学習前後にかかわらずミノサイクリン投与は消去学習を促進する傾向にあった。一方、幼少期の経験はミクログリアの発現に影響すると考えられていたが、少なくとも受動的回避学習の成立には影響を及ぼさなかった。以上より、ミクログリアは受動的回避学習の維持に関与していると推測された。
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Research Products
(10 results)