2016 Fiscal Year Research-status Report
小中学生におけるネット依存,発達障害,およびCU特性の関連に関する研究
Project/Area Number |
26460845
|
Research Institution | Senshu University |
Principal Investigator |
長田 洋和 専修大学, 人間科学部, 教授 (00365842)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | CU特性 / 神経発達症(発達障害) / インターネット病的使用 / 児童・思春期 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は,わが国での研究結果,そして今後の方向性について検討すべく,CU特性尺度の原著者である,Dr. Frick を訪ねる予定であったが,Dr. Frick が,本務校異動のため,今年度に持ち越されることになった。また,小・中学生に回答を求める尺度構成であったが,研究倫理審査に時間がかかり,実際には,データ収集ができなかった。それゆえ,平成28年度までの3カ年の研究計画であったものを,平成29年度まで一年延長して行うこととなった。 研究成果は,昨年8月に Basel, Switzerland で開催された PSY-Congress 2016 でポスター発表を行い,特にヨーロッパ圏の psychiatrists, psychologists を中心にディスカッションを行う機会を得た。本研究をさらに発展させ,新興国でのCU特性,神経発達症,およびインターネットの病的使用の実態と関連性を探るべく,次年度以降も研究を進める予定である。現時点では,ブラジル,トルコ,パキスタン各国の実践・研究者との連携を取れるようにはなっており,昨年に引き続き,新たな科研費の申請を行う予定である。新興国では,WHOのこの先10年のsustainable development goal にも明記されているメンタルヘルスについての実践・研究が急務であることから,本研究を発展させた次年度以降の研究はとても意義のあるものと考えられる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究実績の概要でも述べた通り,CU特性尺度の原著者とのディスカッションのための渡米が昨年度はできなかったことと,研究倫理受理に時間がかかっている。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究倫理申請は過年度に終了しているので,受理され次第,インターネット上での,小・中学生による尺度への回答を求める。データ収集ができ次第,順次,統計解析を進め,わが国における児童・思春期のCU特性,神経発達症,およびインターネット病的使用の関連性,実態を明らかにしていく。さらに,次年度以降に向け,新興国(ブラジル,トルコ,およびパキスタン)での児童・思春期メンタルヘルス対策の一歩として,本研究で得られた知見を各国の実践・研究者と共有し,各国におけるCU特性,神経発達症,およびインターネット病的使用の関連性と実態調査に着手する。
|
Causes of Carryover |
CU特性尺度の原著者である Dr. Frickとのディスカッションのための渡米が延期されたこと,また研究倫理受理に時間がかかっていること。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
Dr. Frick の異動先にて,本研究成果の報告と今後の方向性のディスカッションを行う。また,研究倫理申請が受理され次第,インターネット上にて,小・中学生によるウェブ回答を行い,得られたデータを順次解析していく。また,わが国で得られた知見は,すでに研究協力の意向が得られている新興国(ブラジル,トルコ,パキスタン)の実践・研究者と共有し,次年度以降に国際比較研究を行うために次年度の科研費の申請する。
|
Research Products
(2 results)