2014 Fiscal Year Research-status Report
胃癌のBH3 プロファイリングに基づく新規抗がん剤感受性試験の開発および予後予測
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26460943
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
河野 豊 札幌医科大学, 医学部, 助教 (80398320)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 淳二 札幌医科大学, 医学部, 教授 (20244345)
佐藤 康史 札幌医科大学, 医学部, 講師 (80343383)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | BH3プロファイリング / 胃癌 / 抗癌剤感受性 |
Outline of Annual Research Achievements |
BH3プロファイリング法を用いて胃癌における抗癌剤の感受性を予測できるかどうか検討することが本研究の目的である.当該年度においてはまず7種類の胃癌細胞株におけるDocetaxel, CDDP, 5-FUの抗癌剤感受性試験を行った.具体的には各々の抗癌剤における50%阻害濃度の算定と,アポトーシスの評価をAnnexin Vと7-AAD染色によるフローサイトメトリーで測定した.さらにBCL-2, BCL-W, BCL-XL, MCL-1, Bim, BAK, BAXといったアポトーシス関連蛋白発現量をウエスタンブロッティング法で検討した.次に同胃癌細胞株での7つのBH3ペプチド暴露時におけるミトコンドリア膜電位変化をTMREで染色してフローサイトメトリーで測定した.DMSOを陰性コントロール,FCCPを陽性コントロールとしてBH3プロファイリングを行なった.BH3ペプチドとしては,Bim, Bid, Bad, Noxa, Puma, Bmf, Hrkと,2つのアミノ酸を置換したPuma2Aを用いた.得られた結果が抗癌剤の感受性やアポトーシス関連蛋白発現と相関があるか統計学的に解析した.その結果,Docetaxelによる感受性とBH3 profilingとの相関,及びアポトーシス関連蛋白発現との相関を認めた.以上よりBH3プロファイリングは胃癌におけるDocetaxel感受性を予測しうる可能性が示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Docetaxelの感受性とBH3プロファイリングとの結果に相関を認めたため. 但し検討する胃癌細胞株をさらに増やして統計的な相関を確証する.
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Strategy for Future Research Activity |
当該年度の結果を元に,翌年度(平成27年度)においては,1) 細胞株を増やして統計学的な関連を確証する,2) アポトーシス関連蛋白発現変化がDocetaxelの感受性に影響を及ぼすかを検証する,3) 1)2)の結果を元に臨床検体を用いた検討を行う.
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