2015 Fiscal Year Research-status Report
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26461147
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
泉家 康宏 熊本大学, 生命科学研究部, 助教 (10515414)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 骨格筋 / 慢性腎臓病 / 分泌因子 |
Outline of Annual Research Achievements |
われわれは平成26年度に骨格筋肥大モデルマウスであるAkt-1過剰発現マウスの骨格筋サンプルを用いて、骨格筋肥大に伴い分泌が亢進するタンパクのスクリーニングを行い、合計9つの候補遺伝子をリストアップした。候補遺伝子のうちの一つFactor-1は平成26年度に組織特異的ノックアウトマウスを作成するためのfloxマウスを準備した。骨格筋特異的にcreリコンビナーゼを発現するActa-1 creマウスと交配し、骨格筋特異的Factor-1ノックアウトマウスを作成した。平成27年度は実験に使用可能な個体数を確保するため交配を進めたが、予想よりも繁殖能が低く実験に必要な個体数を確保することが困難であった。しかしながら、平成27年度終了時点では親マウスのペア数を増やすことで繁殖も軌道に乗り、安定して個体数を確保できるようになった。平成28年度には骨格筋由来のFactor-1の生体での腎保護作用について解析する予定としている。 また、平成27年度は、その他の8つの候補遺伝子の発現をタンパクレベルで検討しELISAシステムを確立するためペプチド抗体作製を進めた。それぞれの抗体の設計、準備に時間を要したが、平成28年度は抗体及びELISAシステムが構築可能となる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
骨格筋特異的ノックアウトマウスの繁殖に予想よりも時間を要した。しかしながら、平成27年度終了時点では安定して個体数を確保できるようになったため、平成28年度には実験計画に則った研究の遂行が可能と考える。 また、抗体の設計・準備も予想以上に時間を要したが、平成28年度は計画通り抗体及びELISAシステムが構築可能となる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
骨格筋特異的Factor-1ノックアウトマウスが安定して得られる状況となったため、腎疾患モデルを順次作成し、表現型の違いをコントロールマウスと比較していく予定である。 また構築したELISAシステムを用いて、臨床検体での血中濃度測定も並行して行う予定である。
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Causes of Carryover |
平成27年度は実験に使用可能なマウスの個体数を確保するため交配を進めたが、予想よりも繁殖能が低く実験に必要な個体数を確保することが困難であった。またその他8つの候補遺伝子の抗体の設計、準備に時間を要したため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度終了時点では繁殖も軌道に乗り、安定して個体数を確保できるようになったため、平成28年度には骨格筋由来のFactor-1の生体での腎保護作用について解析する予定としている。また抗体の設計、準備にもめどが立ち、平成28年度は抗体及びELISAシステムが構築可能となる予定である。
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