2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of new intestinal phosphorus control in CKD-MBD treatment
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26461254
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
瀬川 博子 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学系), 講師 (70325257)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | CKD-MBD / 腸管 / リン |
Outline of Annual Research Achievements |
慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease:CKD)における高リン血症は、血管石灰化に関与することから、CKD患者における生命予後を左右する重大な因子であり、生体内リン管理は特に重要視されている。さらに、近年新しい調節因子の登場により、リン代謝研究は進歩し、新たな概念が登場した。生体内リン代謝調節に大きな関わりをもつ臓器は入り口となる腸管(感知、調節)、最終調節をする腎臓、貯蔵する骨である。それに加えリン利尿因子PTHを分泌する副甲状腺やFGF23を分泌する骨は生体内リン濃度を感知する臓器とも考えられる。腸は体内にリンを取り入れる臓器であるが、真っ先にリンを認識する臓器であるとも考えられる。そこで我々は、腸(消化管)は栄養素であるリンを取り入れる臓器であるだけでなく、食事性のリンを感知する臓器であると提唱する。最終的にはこの場でリンを感知し体内へシグナルを出す第一の感知器官であることを証明するために本研究を進めている。 平成28年度は、これまでの結果基盤としてAkp3ノックアウトマウスの腸管リン吸収機構について経細胞輸送および細胞間隙輸送メカニズムについて検討を行った。コントロールマウスと比較してAkp3ノックアウトマウスの経細胞輸送系においてリン輸送の有意な低下が認められたが、細胞間隙輸送を伴う輸送解析では変化は認められなかった。これは、代謝ケージを用いた糞中リン排泄量のデータ、血清リンデータと合致する。 NaPi-2b発現低下を伴うAkp3ノックアウトマウスは、腎臓病に対する耐性をもつことから腸管アルカリフォスファターゼは、その有無により腸管のみならず生体内全体のリン代謝に影響を及ぼすことが示唆された。
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Research Products
(14 results)
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[Presentation] 消化管リン輸送機構の役割2017
Author(s)
瀬川博子, 宮本賢一
Organizer
日本農芸化学会2017年度大会
Place of Presentation
京都女子大学(京都府京都市)
Year and Date
2017-03-18 – 2017-03-20
Invited
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[Presentation] 形態の異なるリン化合物接種に対する生体への影響2016
Author(s)
川端優佳, 瀬川博子, 結城志帆子, 中山彰吾, 藤井公, 生田かよ, 花崎愛, 野津圭二郎, 西口詩織, 金子一郎, 辰巳佐和子, 宮本賢一.
Organizer
第70回日本栄養食糧学会大会
Place of Presentation
武庫川女子大学(兵庫県西宮市)
Year and Date
2016-05-13 – 2016-05-15
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