2016 Fiscal Year Annual Research Report
Effect of D-amino acid oxidase on spinal synaptic transmission
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26462346
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
高薄 敏史 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (80348052)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 全身麻酔薬 / 膜電位イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
膜電位感受性色素で染色したマウス脊髄スライス標本を用い、高速蛍光測定により後根流入部の電気刺激で得られる脊髄後角表層の膜電位変化を記録し、コントロール群と坐骨神経部分結紮群で比較した。ケタミン100mg/kg,キシラジン10mg/kg麻酔下にマウスの椎弓切除を行い、マイクロスライサーを用いて、厚さ450µmの脊髄スライス標本を作製した。膜電位感受性色素であるdi-4-ANEPPS(5mM)40µlにクレブス液480µlとFetal bovine serum480µlを加えたものを100µlずつ滴下し、15~20分間暗所にてインキュベーションしたのち、色素を洗浄した。スライス標本を記録用チャンバーに固定し、クレブス液灌流下に CCDカメラ(MiCAM2)を用いた高速蛍光測定法により行われた。 後根流入部への刺激により、膜電位変化の広がりを確認することができた。また、これらの蛍光強度変化はグルタミン酸受容体拮抗薬(CNQX 5μM)により減弱した。さらにビククリン、ストリキニン灌流下において、坐骨神経部分結紮群における蛍光強度変化は有意に増大していた(P<0.05)。 NK1受容体インターナリゼーションを用いたサブスタンスP放出の観察を行い、ホルマリン皮下注によるサブスタンスP放出の増加を観察したが、ミュータント系マウスとの比較はできなかった。一方、膜電位感受性色素を用いたイメージングによる観察では、神経障害性疼痛による興奮性シナプス伝達の増加を観察することが可能だった。
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