2014 Fiscal Year Research-status Report
活性型ビタミンD3外用製剤のマイボーム腺機能不全(MGD)治療への応用
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26462648
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
有田 玲子 慶應義塾大学, 医学部, 講師(非常勤) (00338120)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川島 素子 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (00327610)
伊藤 正孝 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, その他部局等, 准教授 (30534896)
井上 佐智子 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (50338125)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | マイボーム腺 / MGD / マイボグラフィ / 活性型ビタミンD3 |
Outline of Annual Research Achievements |
マイボーム腺開口部を電気焼灼したマイボーム腺機能不全(MGD)マウスモデルを作成し,活性型ビタミンD3のMGDに対する治療効果を検討した。MGDモデルマウスを活性型ビタミンD3塗布群と基剤塗布群の2群に分け,その治療効果を臨床所見と病理組織学的検討とで比較した。MGDモデルマウスでは,対照群と比較して,結膜の充血が顕著で,マイボーム腺が脱落していた。MGDモデルマウスに対する活性型ビタミンD3塗布試験を行うと,基剤塗布群では臨床所見および病理組織学的所見の変化は見られなかったが,活性型ビタミンD3塗布群では充血などの臨床所見が改善し,脱落したマイボーム腺が回復,マイボーム腺面積が,処置後2週および4週にわたり,有意に増加していた。また,角膜に対して活性型ビタミンD3は影響を与えなかった。対照群では,導管内の空砲形成が顕著であったが,活性型ビタミンD3塗布群では,導管内の空砲形成が軽度であり,活性型ビタミンD3塗布がMGD状態を改善しているものと考えられた。 本研究から,活性型ビタミンD3はMGDの治療薬になりうる可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた動物実験は完了している。治療効果および安全性が確認でき,臨床応用を行うことが可能ではないかと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の基礎実験の結果をもとに,当該研究機関である慶応義塾大学医学部附属病院において活性型ビタミンD3を用いたMGDに対する治療の臨床研究を行う。
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Causes of Carryover |
基礎研究が順調に進行し,予備費として考えていた予算の執行を行わずに研究を終了することができたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度の臨床研究費用として繰り越す予定としている。
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Research Products
(8 results)