2015 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26462658
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
蕪城 俊克 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (00280941)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤村 裕正 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (70444081)
馬淵 昭彦 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80312312)
田中 理恵 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (70746388)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 眼瞼痙攣 / 疾患感受性遺伝子 / DNAマイクロアレイ / ゲノムワイド関連解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
2016年3月30日までに眼瞼痙攣の患者331人(男性:95例、女性:236例、63.0±12.9歳)からDNAサンプルを収集した。今回の研究の対象症例は、若倉法(10点満点)で3点以上の眼瞼痙攣症例とした。眼瞼痙攣の症状の左右差が大きい症例は、片側顔面痙攣である可能性があるため、頭部MRIを施行してVascular compression(片側顔面痙攣でみられる顔面神経の圧迫)の疑われる症例は本研究から除外した。 今回DNAサンプルを収集した331症例の臨床病型の内訳は、本態性眼瞼痙攣238例、薬剤性眼瞼痙攣90例、症候性3例であった。そのうち191サンプルを用いて、正常人コントロール419例のSNPデータを対象としてDNAマイクロアレイ(Axiom® Genome-Wide ASI 1 Array Plate)によるゲノムワイド関連解析を施行した。このDNAマイクロアレイは東アジア人に最適化されたジェノタイピングが可能なDNAアレイで、約60万個のSNPを解析可能である。今回の検討の結果、ケース・コントロール間のアレル頻度の比較では、最小p値 10^-11 を示した箇所を含み、P<10^-6 となった候補領域が数十箇所絞り込まれた。それらの中には神経疾患の疾患感受性遺伝子として報告されているものも含まれ、様々な染色体上の多様な機能を持つ蛋白が含まれていた。現在、これらの領域のうちP値の低い幾つかのSNPに関して、TaqMan 法によりリタイピングおよびリプリケーションを実施している。今後、サンプル数をさらに増やし、候補領域に対する解析を進める予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初、眼瞼痙攣患者の目標症例数を350例としていたが、192サンプルでのゲノムワイド関連解析の結果から、有意差水準を超える疾患感受性遺伝子を絞り込むためは症例数を増加する必要があると考えられる。目標症例数を600例に引き上げ、新たな患者サンプルの収集を行っている。研究はやや遅れていると考える。
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度も眼瞼痙攣患者からの血液サンプルの収集を続け、臨床データの集計・解析を行う。本年度に行った192サンプルでのゲノムワイド関連解析により上がった疾患感受性遺伝子の候補領域(P<10^-6)に対して、別のケース、コントロールサンプルを用いて、TaqMan 法等によるSNPタイピングを行い、有意差水準を超える疾患感受性遺伝子を絞り込む予定である。
|
Research Products
(7 results)
-
-
-
-
[Journal Article] A Major Review: Current Aspects of Ocular Behçet's Disease in Japan.2015
Author(s)
Namba K, Goto H, Kaburaki T, Kitaichi N, Mizuki N, Asukata Y, Fujino Y, Meguro A, Sakamoto S, Shibuya E, Yokoi K, Ohno S.
-
Journal Title
Ocul Immunol Inflamm.
Volume: 23 Suppl 1
Pages: S1-S23
DOI
Peer Reviewed / Open Access
-
-
-