2014 Fiscal Year Research-status Report
新規機能性ペプチド含有担体と臍帯由来幹細胞を用いた骨・軟骨再生に関する基礎的研究
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26462729
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
蛯沢 克己 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (20397459)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀井 譲 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10257678)
加藤 竜司 名古屋大学, 創薬研究科, 准教授 (50377884)
蟹江 慧 名古屋大学, 創薬研究科, 助教 (80636407)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 機能性ペプチド / 臍帯由来幹細胞 / 骨・軟骨再生 |
Outline of Annual Research Achievements |
①ペプチドアレイを用いたスクリーニング系の確立:実験系の確立には、骨芽細胞、臍帯組織由来間葉系肝細胞を用いて、細胞播種濃度、培地、測定項目、測定試薬、測定期間等の検討を行い、骨軟骨形成促進機能を有するペプチドを効率よく取得できるように最適化した。 ②ターゲットタンパク質配列の選定:プロテインデータベース(Uniprot)を用い、骨軟骨形成にかかわっているサイトカインに着目し、ターゲットタンパク質配列の選定を行った。特に、骨形成にかかわるサイトカインとしてBMP-2、BMP-4が報告されており、その中の配列中に骨形成促進ペプチドが存在するのではないかと考えた。そこで、8種の異種動物のBMP配列を用いアライメントすることにより、どの種の動物でも共通して保存されている配列こそが最重要配列であると考え、タンパク質配列中から25種類の9残基ペプチドの候補を取得した。 ③上記の検討後、②で得た25配列に対し、臍帯組織由来間葉系肝細胞、骨芽細胞を用いてWST-8活性、アルカリホスファターゼ活性を測定した。その結果、増殖を促進しているペプチド配列を3種類、骨分化を促進しているペプチドを4種類発見することに成功した。 ④また、得られたペプチド配列の中には過去に報告がなされている21残基ペプチドの一部分であったことから、本実験で行ったスクリーニング結果の妥当性を示すことができ、更に短くても効果があるペプチドとして発見されているため、有効性も示すことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成27年度は研究計画書通りに実験を行い、候補ペプチドの絞り込みもでき、進捗状況としてはほぼ順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は臍帯由来幹細胞のサンプル確保、今回得られた機能性ペプチドを含んだ担体の作成を行い、in vitroでの骨・軟骨分化誘導能・再生能の評価を行う。その結果得られた細胞ー担体複合体を骨欠損・軟骨欠損動物モデルに移植を行う。
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Causes of Carryover |
実験自体が比較的順調に進み、物品購入などが予定より少なくて済んだため。また、情報収集などのための学会参加や人件費などを計上していたが、今年度は使用しなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
計画通りに実験を進めていく。条件設定やサンプル数の幅を広げて実験を行う予定。
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