2016 Fiscal Year Annual Research Report
A basic study of fluorapatite-forming calcium phosphate cement with calcium silicate
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26462898
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| Research Institution | Nihon University |
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Principal Investigator |
林 誠 日本大学, 歯学部, 准教授 (00301557)
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2014-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 歯内療法用セメント / リン酸カルシウム / フルオロアパタイト / ケイ酸カルシウム |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究はCalcium Phosphate Cement（CPC）に着目し，本材料にフッ化ナトリウムとケイ酸カルシウム（Tricalcium Silicate: TCS）を配合することによって，フルオロアパタイト（Fluorapatite: FA）を形成する新しい歯内療法用セメント（FA-forming CPC with TCS）の有効性を検討することである。
平成26年度および27年度においては，FA-forming CPC with TCSの理工学的特性，生体親和性，辺縁封鎖性および硬組織形成細胞に与える影響に焦点を絞り，MTAを対照材料に用いて検討した。その結果，FA-forming CPCはMTAより有意に硬化時間が早く，高い結晶性を有するFAが形成された。生体親和性に関しては，ラットの背部に本材を埋入した動物実験でMTAと同等な組織反応が示された。さらに，骨芽細胞を使用したFA-forming CPCとの共培養実験において，細胞増殖，細胞形態およびアルカリフォスファターゼ活性はMTAと有意差は認められなかった。
平成28年度では，平成26年度および平成27年度の実験結果を踏まえFA-forming CPCやMTAから遊離するカルシウムイオンが材料の生物学的作用に関与する可能性を検索しながら，ラットを用いたin vivoにおける歯内療法処置における組織反応について検討してきた。現在までに得られた結果では，細胞外カルシウム濃度を感知するカルシウム感受性受容体がFA-forming CPCやMTAの骨芽細胞の分化に関与している可能性が示唆されている。また，研究協力者の協力のもとin vivoにおけるラットを使用した直接覆髄処置における組織反応ではMTAと同様な反応を示し，これまでのin vitroの実験結果を裏付ける結果が示されている。in vivoにおける解析については，さらなる詳細な検討が必要と考えられ，現在も研究協力者と実験を遂行しておりFA-forming CPCの生物学的特性について解析を継続している。
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