2016 Fiscal Year Annual Research Report
Study for the effectiveness of muli-professional cooperation on oral healthcare in convalescent hospitals
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26463162
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
中江 弘美 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学系), 助教 (00709511)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日野出 大輔 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学系), 教授 (70189801)
吉岡 昌美 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学系), 准教授 (90243708)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 回復期病院 / 口腔ケア / 多職種協働 / 歯科専門職不在 / 支援プログラム / アンケート調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は,昨年度実施した実態調査をもとに,歯科専門職の配置が少ない回復期病院における口腔ケアの支援を行うために,看護師の行う日常の口腔ケアに関する現状を調査し、口腔ケアに対する問題点を明らかにすることを目的に研究を行った。その結果、有効回答145名のうち51名(35.1%)が口腔ケアを負担の多い業務であると感じており、有効回答147名のうち134名(91.2%)が口腔ケアを実施し悩んだことがあると答えた。その内容は、負担感有りの群、無しの群ともに、“口腔ケア拒否患者への対応”、“開口できない患者への対応”、“舌苔が取れない場合の対応”が上位を占めた。また、負担感有りの群は無しの群と比較して“口腔ケアに十分な時間が取れない”、“口臭への対応”に悩む者が多かった(χ2検定;各々p<0.01, p<0.05)。以上のことから、看護師の多くは口腔ケアの具体的な方法や手技について悩んでおり、看護師の口腔ケアの負担感は時間的制約や口臭への対応といった悩みと関連することが明らかとなった。 また,口腔ケア支援プログラムの介入前後のアセスメント項目の変化を分析した結果,全身状態では意思疎通,日常生活自立度の改善に有意な差が認められ,口腔内の状態では,発声機能,舌苔,口蓋部の痰の付着において有意な差が認められた(p<0.05)。特に,口臭は著しい改善が認められた(p<0.01)。口腔ケア介入による患者への直接的な効果を明らかにするため,口腔ケア介入前後での細菌学的分析を行った。その結果,歯周病関連細菌のうちP.intermediaおよび F.nucleatumの構成比率が減少することが確認された(ウィルコクソン符号付順位和検定,p<0.05)。このようなことから,他職種との緊密な連携のもとで行う口腔ケアにより,効果的な成果を得ることが出来ると考えられた。
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Research Products
(13 results)