2016 Fiscal Year Research-status Report
自律神経活動と大脳皮質活動から包括的に検証するベビーマッサージの効果
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26463396
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Research Institution | Kyoto Koka Women's University |
Principal Investigator |
田中 弥生 京都光華女子大学, 健康科学部, 助教 (80636184)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 浩子 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20315857)
能町 しのぶ 大阪大学, 医学系研究科, 招へい研究員 (40570487) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ベビーマッサージ / 快情動 / 大脳皮質活動 / 自律神経機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、マッサージによるさする刺激が母児の大脳皮質活動および自律神経機能に及ぼす反応を測定し検証することである。H26年度は5-6か月児とその母親のペア2組にプレテストを行った。その結果、測定時間をマッサージ30秒、レスト30秒とし約10クール行うとした。大脳皮質活動の指標には、近赤外分光法(fNIRS:functional Near-Infrared Spectroscopy)を用いて、母児の酸素化ヘモグロビン(oxyHb)、還元ヘモグロビン(deoxyHb)を測定することとした。母親は送受光ファイバ各14チャンネルが装着された全頭型ホルダー、児は送受光ファイバ各4チャンネルが装着された額部型バンドを用いることとした。母児の自律神経機能の指標にはメモリー心電計(LRR-03)を用いて、HF、LF/HF比、心拍数を測定することとした。母親は、胸部に電極を2か所装着、児は胸部に電極を3か所装着することとした。H27年度は生後3-6か月児とその母親の8組を対象に、大脳皮質活動と自律神経機能を測定した。H28年度は自律神経機能、大脳皮質活動からベビーマッサージの効果を検証している文献を抽出し、系統的レビューを行った。また、包括的に効果を検証するための評価指標の抽出を行った。その結果、母親への効果を示すものは11文献、児は16文献であった。そのうち、自律神経活動から評価したものは母親1文献、児は2文献であった。大脳皮質活動から評価したもの、母児双方から評価したものは見当たらなかった。また、包括的に効果を検証するには文献数が少なく、評価指標が統一できていないことが課題であった。今年度は再度、京都府内の産婦人科医院に協力を依頼し、リクルート、データを収集し、結果を報告する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初、被験者数は3-6か月児とその母親のペア20組を予定していた。しかし、分娩件数の減少により協力が得られた母児のペアは8組であった。また、調査予定期間検討段階時には、すでに器械が貸し出されており、借用し調査を行うことができなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究協力者との今年度のスケジュールを確認後、調査可能な期間を決定し器械の確保する。府内でベビーマッサージ教室を開催している産婦人科医院または、インストラクターに協力の依頼、リクルートを行い被験者を確保し調査を実施する。
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Causes of Carryover |
被験者数を確保し、再度調査を行いデータを収集するため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
京都府内の産婦人科医院および、インストラクターに研究協力の依頼、対象者をリクルートし、マッサージのさする刺激による大脳皮質活動を検証する。
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