2015 Fiscal Year Research-status Report
がん患者を親に持つ子どものグリーフケアを支える医療者育成システムの構築
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26463430
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
小島 ひで子 北里大学, 看護学部, 教授 (50433719)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 善和 東海大学, 健康科学部, 准教授 (60215259)
林 美奈子 目白大学, 看護学部, 教授 (90433664)
辻 佐恵子 北里大学, 看護学部, 講師 (70422889)
内藤 茂幸 北里大学, 看護学部, 助教 (20406961)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | がん患者を親にもつ子ども / グリーフケア / 医療者 / 実践教育プログラム開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は医療者が、「がん患者を親にもつ子どものグリーフケアに対応する実践(応用)教育プログラム」(以下「実践プログラム」と記す)に求めていることを明らかにすることを目的とし、基礎教育プログラムに基づいたセミナー参加者を対象とした質問紙調査結果をまとめた。その結果医療者が実践教育プログラムに求めていたのは、「親の告知からの子どものグリーフケア実践」「死別ケアの実践」「医療者への組織的なグリーフケア実践への教育的な取り組み支援」「子どものグリーフケア普及・啓発の充実」であった。現在、様々なグリーフケア研修は行われているが、対象者のニーズに応じて実施されているものは希少である。医療者のニーズが、具体的な臨床現場での介入方法のみでなく、今後の教育支援やグリーフケアの普及び啓発活動の充実にも及んでいることが明らかになったことは、有意義であったと考える。今後ともニーズに応じたプログラム実践を通し、継続的にプログラム評価をしていくことが、「子どものグリーフケア」意識および実践力の向上、普及活動につながると考えている。さらに、その結果を元に、実践教育プログラム内容を検討し、以下の5の目標「子どもの喪失体験を理解する。」「親の告知後から死別ケア意識し、先を見越したケアについて考える。」「子どものグリーフケアにおいて支援者に求められることを理解する。」「子どものグリーフケアについて、家族看護の視点から理解する。」「子どものグリーフケアプランを考え、実践での取り組みについて理解する。」に基づき研修内容を構成し、1回目のセミナーを実施し、セミナー前・終了後・3ヶ月後で質問紙調査をし現在分析している。その分析結果を再検討し、平成28年度2回目のセミナーを実施予定とする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成27年度中に、実践(応用)教育プログラムの開発および有効性を検討し、基礎・実践教育プログラム全体の評価予定であったが、研究者間で検討し、より有効な実践プログラム開発のためには、複数回(2回)研修を実施しその評価の機会を持つ方が良いと考えた。そこで、1回目(1月31日)は、平成27年度に実施し、プログラムを元にしたセミナー前・終了後・3ヶ月後で質問紙調査結果を元に、その内容を精選し、平成28年度に2回目(9月4日)のセミナー実施すこととしたため。現在、1回目セミナーの調査結果の分析中である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は、1回目の実践教育プログラムを元に実施したセミナー前、終了後、3ヶ月後の調査結果を踏まえ、内容を検討精選し、2回目のセミナーを実施予定である。その結果を検証し、プログラムとしての有効性について検討予定である。医療者が、そのプログラムを組織的に実践する中で、効果的なグリーフケアが提供されることが予想される。しかし、質問紙調査の結果、それを実際に組織的に実践していくことの難しさなどの問題も出てきている。そこでプログラムをシステムとしてファシリテートする際に、どのようなことが必要なのか専門家及び子どものグリーフケアやビリーブメントケアを実践している組織から情報収集し、システムとして展開する上での示唆を得る予定である。
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Causes of Carryover |
平成27年度、実践(応用)教育プログラム開発のためのセミナーを実施のために、有効なプログラム内での教材を検討したが、人件費および教材作成について予算金額以下であったため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度、2回目の実践(応用)教育プログラム開発にむけてのセミナー実施に際し、1回目のセミナーへの調査内容を検討し、より効果的なプログラムを開発するにあたって、内容へのアドバイスや適切な教材を作成予定である。さらに基礎及び実践プログラムをシステムとしてファシリテートする際の重要点について、専門家及び子どものグリーフケアやビリーブメントケアを実践している組織から情報収集をする予定であり謝礼及び交通費等を予定している。
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Research Products
(5 results)