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2016 Fiscal Year Research-status Report

認知症高齢者ケアにおいて倫理的苦悩を抱えた看護師への教育的支援モデルの開発

Research Project

Project/Area Number 26463473
Research InstitutionJapanese Red Cross College of Nursing

Principal Investigator

坂口 千鶴  日本赤十字看護大学, 看護学部, 教授 (60248862)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 筒井 真優美  日本赤十字看護大学, 看護学部, 教授 (50236915)
逸見 功  日本赤十字看護大学, 看護学部, 教授 (50173563)
Project Period (FY) 2014-04-01 – 2018-03-31
Keywords認知障害 / 高齢者 / 看護師 / 倫理的苦悩 / 自己の認識 / 意思決定
Outline of Annual Research Achievements

1.予備調査の実施
日本赤十字看護大学研究倫理審査委員会の承認(No.2016-12)を得て、平成28年10月中旬から11月末に質問紙による予備調査を実施した。都内あるいは近郊の300床以上の急性期病院の一般病棟(高齢患者の割合が5割以上)に勤務する2年目以上の看護師を対象に、病院の管理者の承認を得て質問紙を配布した。
2.予備調査の結果
1.研究対象者の属性:急性期病院2ヶ所の看護師244名に質問紙を配布し、97名より回答を得て(回収率38.8%)、そのうち有効回答77名(79.4%)を分析対象とした。対象者の性別は女性76名(98.7%)、男性1名(1.3%)であった。平均年齢は31.4歳(SD±6.50)で、臨床経験は平均8.7年(SD±6.40)、現在の病棟での勤務経験は平均3.1年(SD±2.69)であった。現在勤務する病棟での高齢患者の割合は平均7.9割(SD±1.13)、そのうち認知障害のある高齢患者の割合は4.8割(SD±2.08)であった。
2.尺度の信頼性と妥当性:①倫理的な苦悩を測定する道徳的苦悩尺度修正版(MDS-R)の日本語版について、平均値は87.4(SD±48.48)で、信頼性を示すCronbachのα係数は0.91となった。②自己の認識を測定する日本語版自己超越尺度(JSTS)については、平均値45.3(SD±7.28)で、尺度の信頼性を示すCronbachのα係数は0.86となった。③意思決定の認識を測定する看護の専門職的自律性尺度は、平均値153.8(SD±23.60)で、Cronbachのα係数は0.97と高い信頼性を得られた。各尺度の内容妥当性については、対象者からの意見は特になかったが、MDS-Rについては未記入による無効回答が2割に上った。今後、説明文や質問項目の表現についてわかりやすく修正を加える必要がある。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

研究の遅れの理由として、体調不良に伴い長期の治療が必要となったことが挙げられる。平成26年夏に体調を崩し治療を続け、平成27年春に手術を受け、その後も治療を続け、平成28年夏に主な治療を終了することができた。どの後も内服治療等を継続し、体調が完全に回復したわけではないが、分担者の協力を得ながら研究を継続している。
研究の進捗状況としては、昨年度に実施する予定であった本調査を実施できなかったことから、平成29年に実施することとなり、予定よりも約1年遅れている現状がある。今後体調に配慮しながら分担者等の協力を得て、今年度中に終了したいと考えている。

Strategy for Future Research Activity

1.予備調査について:
今回得られたデータもう少し丹念に分析を加え、可能であれば因子分析で内容妥当性を確認して、尺度の修正を行っていきたい(特に、道徳的苦悩尺度修正版の日本語版についての修正)。各尺度の開発者に結果を報告し、本調査への尺度使用許可を得る。
2.本調査への倫理審査申請について:
平成29年7月~9月にかけて、研究者が所属している大学の研究倫理審査委員会の承認を得て本調査査を開始し、必要であれば本調査への協力の得られた医療機関の倫理審査を受ける予定である。
3.本調査の実施について:
遅くとも10月から11月にかけて本調査の質問紙を配布し、12月から翌年1月にかけて得られたデータを入力し、統計的な分析を行う予定である。その後、分析結果を論文としてまとめ、得られた結果について考察を行いたいと考える。

Causes of Carryover

次年度使用額が発生した理由としては、昨年度に行う予定であった本調査が体調不良とその治療の影響で実施できなかったことが挙げられる。そのため、本調査に向けての質問紙の翻訳修正と印刷、質問紙を配布、返送する際の郵送代、データ入力に関するアルバイト代等の予算が残ることとなった。

Expenditure Plan for Carryover Budget

次年度使用額については、本調査に向けて、①質問紙を修正する際の翻訳代、②質問紙作成後の印刷代、③質問紙を配布、返送する際の郵送代、④データ入力に関するアルバイト代に使用することを予定している。

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Published: 2018-01-16  

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