2015 Fiscal Year Research-status Report
子どもを亡くした家族のグリーフケアプログラムの開発~語りのアクションリサーチ~
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26502006
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
濱田 裕子 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60285541)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 紋佳 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10437791)
瀬藤 乃理子 甲南女子大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (70273795)
木下 義晶 九州大学, 大学病院, 准教授 (80345529)
古賀 友紀 九州大学, 大学病院, 助教 (60398071)
落合 正行 九州大学, 大学病院, 助教 (90507782)
賀来 典之 九州大学, 大学病院, 助教 (50600540)
松浦 俊治 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (10532856)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 子どもを亡くした親 / グリーフケア / 小児緩和ケア |
Outline of Annual Research Achievements |
子どもを亡くした家族の悲嘆のケアプログラムを作成するために、家族の体験からケアニーズを明らかにすることを目的に昨年からの個別インタビューを継続し、さらにフォーカスグループインタビューを2回行った。また、子どもの看取りに関わった専門職の認識と実際を知るために、医師、看護師からの聞き取り調査を継続して行った。 個別インタビューの参加者は、救急の場で亡くなった子どもの家族5組6名(母親5名、父親1名)であり、その体験は前年度参加者の小児がんや先天性疾患で亡くなった子どもの親と比べ、「予期悲嘆」のない事が特徴的であり、急に子どもを失った事による【自責感】や【悲嘆】は深く、【共有できない悲しみ】を抱えていた。救急を経て死亡したケースは、何らかの疾患を抱えている子どもとそうでない場合、家族の状況など、子どもと家族の背景を考慮し、極めて個別的なケアニーズを捉え、関わっていく必要性が示唆された。 フォーカスグループインタビューの参加者は、小児がんで子どもを亡くした母親6名であった。それぞれの体験を共有するなかで抽出されたグリーフケアニーズは【子どもの事をなかった事にしたくない】、【気持ちを表出できる場が必要】、【共有できる人が欲しい】、【不安定な感情を支えてほしい(それでいいと)】、【子どもの事を伝えたい】等であった。 専門職の参加者は看護師11名、医師4名であった。医師は個々にグリーフケアを捉えていたが、看護師は看護師間や他職種と話しあって家族のグリーフを捉え、関わろうとしていた。しかし看護師は、グリーフケアを重要と感じながらも、試行錯誤しており、看護職へのグリーフケア教育の必要性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度は前年度から継続して、インタビューやフォーカスグループインタビュー等のデータ収集は行えたが、他業務との兼ね合いで分析が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
インタビュー等データの分析を進め、ケアプログラムを検討し、作成する。 そのために、子どもを亡くした親に対してフォーカスグループインタビューを2回程行い、参加者の協力を得て、子どもを亡くした親のグリーフケアの一助となる冊子を作成する。
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Causes of Carryover |
インタビューデータの分析が遅れているため、それに関わる費用が持越しとなったため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
デンター分析、リーフレット作成にともなう費用に使用する予定
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Research Products
(5 results)