2017 Fiscal Year Annual Research Report
Effect of a nail coloring intervention on Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia of elderly people with dementia
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26502018
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Research Institution | Kibi International University |
Principal Investigator |
佐藤 三矢 吉備国際大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (10368722)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横井 輝夫 高知県立大学, 社会福祉学部, 教授 (00412247)
岡村 仁 広島大学, 医歯薬保健学研究科(保), 教授 (40311419)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 認知症 / 高齢者 / 女性 / マニキュア / 介入 / 効果 / QOL / BPSD |
Outline of Annual Research Achievements |
介護老人保健施設(合計:21施設)に入所中で、入所理由(診断名)が「認知症」である女性の高齢者(合計:178名)を対象として、8週間の「彩爪(さいそう)介入→ネイルカラーリング介入」を実施した。「彩爪介入」の頻度は2週間に1回とし、マニキュアは全9色の中から、対象者が好きな色を1色選び、それを左右各5本の爪に塗ることとした。8週間の介入を終えた後、マニキュアを完全にリムーブ(塗られたマニキュアを落とす)し、その後8週間の追跡調査を実施した。介入期間(8週間)と追跡期間(8週間)のそれぞれにおいて、2週間に1回の頻度で、「認知症の度合い」と「QOLの度合い」について、それぞれMMSEとQOL-Dを用いて評価を実施した。合計16週間の研究期間において、脱落することなく全ての介入と全ての評価を実施できた対象者は121例であった。これら121例を対象として評価項目における平均点の変化を調べた結果、介入開始から7週間を経過したあたりからQOL-D合計点またはQOL-D下位項目において上昇傾向が確認された。私どもが過去に実施した先行研究においては、介入開始から8週間あたりから「認知症のBPSD(いわゆる周辺症状)」について、有意な改善傾向が確認されており、本研究において同様の効果が現れたものと考えられる。今回の調査では、全ての対象者が介護老人保健施設に入所中であることに加えて認知症を有している。このようなサイズ(人数)の対象者に対して彩爪介入ならびに評価を縦断的に実施した調査は先行研究では存在しておらず、このことは本研究における重要な意義と考えられる。今回の研究結果を鑑みれば、介護老人保健施設に入所中の女性高齢者に対して彩爪介入を実施する場合には少なくとも8週間以上の介入を実施すれば、QOLの向上やBPSDの改善につながることが示唆された。
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Research Products
(3 results)