2015 Fiscal Year Research-status Report
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26560040
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
村元 隆行 岩手大学, 農学部, 准教授 (70355246)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 牛ステーキ / 熟成 / インピーダンス / Texture Profire Analysis / 非破壊分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度に得られた結果を基にして、牛肉の熟成期間がインピーダンスおよび食感に及ぼす影響を明らかにするため、非破壊性の高い接触型電極を用いて熟成期間の異なる牛ステーキのインピーダンス測定を行い、測定後のサンプルは、客観的な食感の分析方法であるTexture Profire Analysisを行い、インピーダンスとの関係について検討を行った。 供試筋肉は黒毛和種の半腱様筋(M. semitendinosus)とした。半腱様筋は3つに分割し、1つは直ちに測定に用い、他は真空包装を行った後に4℃下で7日間および14日間の熟成を行った。半腱様筋から30×30×10mmのサンプルを筋線維と平行に3個切り出した。筋線維に対して平行方向および垂直方向にインピーダンス測定を行った。インピーダンス測定後のサンプルはTexture Profire Analysisを1サンプルにつき2回測定した。7日間および14日間の熟成を行ったサンプルについても同様の測定を行った。 熟成を行わなかったサンプルに比較して熟成を行ったサンプルはTexture Profire Analysisにおける最大荷重が低下する傾向がみられた。したがって、熟成により牛肉が軟化したことが確認された。インピーダンスは、筋線維に対して平行方向での測定では、熟成14日後で低下し、筋線維に対して垂直方向の測定では、熟成により低下する傾向がみられた。したがって、インピーダンス測定を行うことにより、筋線維の崩壊により起こる熟成の程度が予測される可能性が示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度に得られた成果を発展させ、肉質を非破壊的に分析する他の機器に比較して安価なLCRメータを用いることにより、消費者による肉質評価で最も重要な項目の一つである軟らかさに影響を及ぼす熟成の程度を予測できる可能性が示された。
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Strategy for Future Research Activity |
熟成期間による影響を詳細に調べるため、ウシが屠畜されてからの期間が短い筋肉を供試し、非破壊的に熟成の程度を推定するための方法の精度を高める。また、Texture Profire Analysisとの関係だけではなく、実際に喫食して行う官能評価との関係についても検討を行う。
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Causes of Carryover |
重量の大きな筋肉を入手することが可能であったため、サンプルの購入量がおよび必要となる試薬などの使用量が当初計画に比べて少ない量で済んだため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
より多くのサンプルを用いて検討を行うため、牛肉や試薬の購入に使用する。
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Research Products
(2 results)