2016 Fiscal Year Research-status Report
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26560084
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
岩崎 宏 金沢大学, 数物科学系, 准教授 (30242514)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 史之 金沢大学, 数物科学系, 准教授 (20432122)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 学部向け計算科学教育 / ニーズ型コンテンツ / 教材開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、大学学部向けの新しい計算科学教育用の教材の検証である。従来の数値計算や計算機技術から出発するシーズ(seeds)型計算科学教育ではなく、物理や化学などの現場で発生する計算科学の必要性から出発して数値計算や計算機技術を扱うニーズ(needs)型計算科学教育を行い、新しい計算科学教育の体系化に向けた検証を行う。そのために幾つかのモデル教材でコンテンツを作成し、教育効果を検証することが28年度の研究目標はパイロットプログラムとしての幾つかのトピックスに限定したモデル教材のコンテンツを作成することであるが、実績としては予定より遅れている。 モデル教材として固有値問題(量子力学)、ブラウン運動(統計力学)、微分方程式(力学)、波動現象(電磁気学)、をあつかっているが、以下の問題が解決できないでいる。(1)モデル教材に使われるプログラムの難易度の差が大きく、これがコンテンツ自体の難易度のばらつきにつながっている。(2) ニーズ型を標榜している以上、コンテンツの物語性が大事なのだが、物語性を意識したコンテンツの作成が難しく、講義をコンテンツに落とし込む作業が停滞している。(3) 一部の教材ではプログラムが完成していない。 現状では十分な実績をあげているとは言えない。今後はモデル教材の完成に集中し、すべての教材でプログラムを作り、一部に限って映像コンテンツを作るなど、 「ニーズ型教材」の検証ができるようにしていきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
(1)モデル教材に使われるプログラムの難易度の差が大きく、これがコンテンツ自体の難易度のばらつきにつながっている。 例えば、「ブラウン運動」ではサイコロを振る、エクセルを操作するといった、高校生でも参加できる内容で確率変数や拡散現象を学べるが、エネルギー固有値は量子力学の問題であり、計算機でシュレディンガー方程式の固有値問題を解くために拡散方程式を使うなど、ニーズもシーズも共に難易度が高い。その差が大きく、「ニーズ型教材」コンテンツの統一性がない。作成の物語性が大事なのだが、物語性を意識したコンテンツの作成が難しく、講義をコンテンツに落とし込む作業が停滞している。
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Strategy for Future Research Activity |
モデル教材の双方向性・映像などの高機能や完成度には頓着せず、すべてのモデル教材でコンテンツを作成することを目標とする。 「ニーズ型教材」の検証ができるようにしていきたいし、それができない場合は、その理由となる問題点を洗い出すことを今後の研究目的とする。
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Causes of Carryover |
コンテンツの作成に遅れが見られるため、29年度に新たにプログラムを作成する作業とビデオ撮影をを行う。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
計算機の得意な学生に波動現象等を扱うプログラムを謝金等で作成してもらう。 ビデオ撮影をおこなう学生に謝金を出す。
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Research Products
(2 results)