2015 Fiscal Year Research-status Report
自治体による医療通訳者養成と活用:<あいち医療通訳システム>検証と全国モデル構築
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26580120
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Research Institution | Nagoya University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
浅野 輝子 名古屋外国語大学, 公私立大学の部局等, 教授 (90387861)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 しのぶ 藤田保健衛生大学, 保健学研究科, 准教授 (40321012)
村井 はるか 藤田保健衛生大学, 保健学研究科, 准教授 (90647893)
津田 守 名古屋外国語大学, 公私立大学の部局等, 教授 (50163811)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 医療通訳 / あいち医療通訳システム / フォローアップ研修 / 国際医療通訳シンポジウム / テキスト出版 |
Outline of Annual Research Achievements |
2015年8月には、ニュージーランドのオークランドにて3名の医療通訳者にインタビューを行った。また、アジア系住民を対象とした医療通訳派遣会社のマネージャーにもインタビューが出来、文化的背景についての貴重なテキストを入手でき、医療通訳養成講座での課題であった異文化をどのように受講者に教えるかに対して貢献が期待できる。 前年度、あいち医療通訳システム認定者の内、派遣実績のある人(5言語)にアンケート調査を実施したことを元に、2015年9月12日に日本通訳翻訳学会第16回年次大会において「医療通訳経験者の派遣内容から見えてきたもの―あいち医療通訳システムの今後の課題―」と題して研究発表を行った。その結果、日本各地から参加した医療通訳関係者に医療通訳の重要性や現状、課題点などについてお互い意見交換をする良い機会となり、今後の研究の協力体制の輪が広がった。 ニュージーランドのオークランド工科大学講師イネケ・クレズィー先生の著書である「Introduction to Healthcare for Interpreters and Translators」の日本版の出版を目指し、日本の医療文化、保険制度、医療通訳制度などの追加の章を英語で執筆し、日英の語彙集を入れた草案としての原稿作りを行った。充実したフォローアップ研修を実施することが求められているため、愛知県に対して将来のフォローアップ研修での使用教材として提言したい。 国内外の実務者、医療関係者、自治体担当者、研究者などとの意見交換を目的とした国際医療通訳シンポジウム2016年5月14日の開催に向けて、様々な準備を行った。 また、2016年2月にはアメリカのロサンゼルスにおいて、地元で医療通訳をしている通訳者へのインタビューを行い、医療機関を訪問し、医療通訳制度や養成システムについて意見交換を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ニュージーランド及びアメリカに於いてインタビューを継続して実施することが出来た。 研修会を3か月に1度実施し、さらにはフォローアップ研修で使用する教材として、John Benjamins出版より国際的なテキストを出版することが決まった。 また、日本通訳翻訳学会第16回年次大会において「医療通訳経験者の派遣内容から見えてきたもの―あいち医療通訳システムの今後の課題―」と題して口頭発表することが出来た。 2016年5月14日に名古屋外国語大学にて、国内外からシンポジストを招いて、国際医療通訳シンポジウムを開催することが決まった。そのシンポジウムにおいて、前年度より課題として残っていた医療と人権に関する分野について、シンポジストより発表していただき、内容をまとめることとする。
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Strategy for Future Research Activity |
2016年5月14日国際医療通訳シンポジウムを開催するための準備を行う。 「Introduction to Healthcare for Interpreters and Translators日本版」の出版を年内に行う。 これまでのアンケート結果のまとめと考察を冊子として出版する。
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Causes of Carryover |
-計画通りほぼ全額使用することができた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
-平成28年度請求額と合わせて国際シンポジウムに向けて使用する。
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Research Products
(1 results)