2014 Fiscal Year Research-status Report
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26590090
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山中 浩司 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (40230510)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩江 荘介 宮崎大学, 医学部, 准教授 (80569228)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 希少疾患 / 病の語り / インタビュー / 難病 |
Outline of Annual Research Achievements |
2014年4月から2015年2月にかけて、大阪、京都、名古屋、東京、横浜、宇都宮などにおいて、20名のインタビュー調査を実施した。対象者は、公費負担対象9名、研究症例分野対象2名、その他希少疾患6名、病名未確定3名、すべて文字起こしを行い、それまでに行ったインタビューと合わせて合計34件(32名)の暫定的な分析を行い、現在中間レポートを作成中である。中間レポートは、これまでのインタビューデータの分析から、1)病気の発見と診断、2)医療、3)日常生活、4)経済状況、5)学校での状況、6)職場での状況、7)仲間と友人関係、8)家族関係、9)公的サポートの状況と評価、10)情報入手経路、11)医療機関・公的機関への要望、12)病と社会についての考え、の12点を抽出し、関連ウェブサイトにて公開の予定。なお、当初協力を予定していた希少難病患者疾患支援事務局(SORD) について、2014年4月以降連絡がとれなくなり、それまで事務局長を務めていた香取久之氏も事務局を辞職され、社団法人RDRDサポーターズに移動されたため、現在は同氏との協力関係の上で調査を実施している。2014年4月と10月に、香取久之氏らと打合せ会議を行い、また、20件中16件のインタビューには、インタビュイーへの同意を得た上で、香取氏が同席している。SORD側にはインタビューデータなどの情報はないため、情報管理上は問題はなく、今後の調査についても支障なく実施できるものと考えるが、本年以前に実施したインタビュー対象者の個人情報をSORD側で管理していたため、フォローアップ調査について、連絡の困難が生じており、現在継続して連絡努力を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は当初計画の通り20件のインタビュー調査を実施した。ただし、フォローアップ調査については、概要に説明した事情もあり、1件のみとなり、ほとんどが新規調査となった。本年度以前に実施した調査を含めてインタビュイーの区分は、公費負担対象疾患12名、研究奨励分野7名、その他希少疾患8名、病名未確定5名となっている。中間報告書の作成については、現在進行中で、ウェブサイトでの公表方法の検討については、インタビュイーの個人情報を含むため、現在関係者で慎重に進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度については、現在協力関係にある香取久之氏と関連団体関係者と打合せ会議をもち、中間レポートの公表についての方針を決定する。遅くとも夏までに一定の成果公開を行う予定。インタビュー調査については、フォローアップ調査を含めて昨年度と同様に20件程度を予定している。対象者は、これまでの対象者区分の状況から、公費負担対象疾患以外の当事者を優先して行う。5月に予定していた関西社会学会での報告は、同月に行われる保健医療社会学会での報告に変更して実施する(報告確定ずみ)。また、米国4S学会での報告についても、9月に行われるBSA医療社会学大会での報告に変更を予定(応募は4月に行う)。
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Research Products
(3 results)