2014 Fiscal Year Research-status Report
圧電不織布の疑似オーセチック挙動および振動発電研究
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26630313
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| Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
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Principal Investigator |
柿本 健一 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40335089)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 環境材料 / セラミックス / 電子・電気材料 / 無鉛圧電体 / 振動力発電 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、巨視的に材料ポアソン比が負となるような疑似的なAuxetic (オーセチック)挙動が実現できる不織布を新規合成し、鉛フリー圧電素材であっても驚異的な伸び変形率が達成できる振動発電素子を提案することを目的としている。
H26年度は電気伝導率等を調整したキレート錯体原料を前駆体として電界紡糸法によってニオブ系無鉛圧電セラミックス(Na,K)NbO3からなる三次元(3D)不織布を得るため、適切となる溶液調整、紡糸条件および焼成条件等を調べた。その結果、ポリビニルアルコール（PVA）水溶液、イオン交換水、エタノールを定量配合して溶媒を調整した場合、(Na,K)NbO3前駆体繊維からなる不織布組織が形成可能であることを見出した。さらに酢酸を混合することによって、電気伝導度を約20 mS/cmに制御し、均質な繊維径をもつ不織布組織が得られことも明らかにした。すなわち、エタノール量の増加だけでは調製溶液の電気伝導度が減少し一方で、蒸発速度は増加した。しかし、酢酸を同時添加すると蒸発速度だけを減少させることが可能との新たな知見を得た。
前駆体不織布を焼成し、熱分析（DSC）測定したところ、キュリー温度Tc=400℃ となり、(Na,K)NbO3バルクセラミックスとほぼ一致し、さらに粉末X線回折測定でペロブスカイト単一相も確認されたことから、(Na,K)NbO3不織布の合成に成功した。そこで、これらの成果を取りまとめて誌上および学会発表した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
年度目的としたキュリー温度400℃以上のペロブスカイトセラミック不織布の合成に成功したため。
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| Strategy for Future Research Activity |
フレキシブル性能に秀でた不織布素材とするために、素材変更も視野に入れつつ新規の複合材料化および性能評価研究を推進する。
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