2014 Fiscal Year Research-status Report
三次元培養における形態を限定する加工培養基質の開発
Project/Area Number |
26650071
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
米村 重信 独立行政法人理化学研究所, ライフサイエンス技術基盤研究センター, チームリーダー (60192811)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 上皮細胞 / 形態形成 / 三次元培養 / PDMS / マイクロファブリケーション |
Outline of Annual Research Achievements |
上皮細胞の形態形成について、初期の集合の形態を規定することで、それから起こる細胞間接着等を経た自律的な形態形成の様子を定量的に解析する基盤とするのが本研究の目的である。 初年度は金属製の山形の鋳型を設計し、作成を依頼した。鋳型の材質はシリコン基盤よりも加工の易しいニッケル金属を用い、実際に鋳型の作成が可能であった。その鋳型にPDMSを流し込むことによって細胞集団の形を規定するV字の溝を作った。これについて細胞を培養してみたが、PDMSのみであると一晩で細胞がPDMSに接着を起こしてしまい、細胞間だけの接着による形態形成を見るのには不都合であった。そのため、サイトップというコート剤を塗布したところ、少なくとも丸一日は基質との接着もなくなり、観察可能になった。これについては、理化学研究所の先端光学素子開発チームの協力を得た。 ただ、初めの設計の通り(幅160 ミクロン, 長さ160, 320, 480 ミクロン、深さ80 ミクロン、溝と溝の間の平らな領域の幅160 ミクロン)であると、V字溝の深さが浅く、またV字溝の間隔が広くて平らな土手状の基質の上にも細胞が載ってしまうため、溝と土手との細胞が接着してしまい、正確に初期の細胞集団の形を規定することがかなり困難であることがわかった。 そのため、鋳型の改善を考案した。V字溝をより深く、また溝間の土手の幅も極力狭くするということで正確に初期形態を規定しようとしている。ライブイメージングに関しては予定通り可能であることが確かめられた。一度に多くの箇所を撮影するには、相当低倍率の対物レンズ(2.5倍程度)が必要であることも比較検討によりわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り、鋳型の作成、PDMSによる培養基盤の作成をすることができ、実際の培養により、問題点を把握し、改善に繋げることができている。
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Strategy for Future Research Activity |
改善案を取り入れた鋳型設計、作成を行うことで、当初の目的の初期形態を厳密に規定する上皮集団の形態形成の画像記録、解析に繋げる予定である。
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