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2016 Fiscal Year Annual Research Report

Biorefinery with low-temperature plasma technology

Research Project

Project/Area Number 26660280
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

南 英治  京都大学, エネルギー科学研究科, 助教 (00649204)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 坂 志朗  京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (50205697)
Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywords低温プラズマ / セルロース / リグノセルロース / 油脂
Outline of Annual Research Achievements

最終年度には、グロー放電プラズマ中でのリグノセルロース及びセルロースの分解機構についてより詳細に検討した。プラズマ処理によってセルロース残渣の分子量分布が変化しないことから、分解反応は試料表面のみで起こっていることが示唆された。また、リグノセルロースからもセルロースと同様に一酸化炭素、水素、水などが得られ、タール分は生成しないことが判った。
研究期間全体としては、リグノセルロース及び油脂が室温に近いグロー放電プラズマ中にて分解されることを明らかにし、特にリグノセルロースについてはタール分を生成することなく、完全にガス状物へと分解されることを見いだした。従来の熱分解では、チャーやタールの生成は避けられないため、このことは低温プラズマプロセスの特異的な特徴と言える。また、リグノセルロース中のセルロース、ヘミセルロース及びリグニンの間には分解速度の差は見られず、どの細胞壁構成成分においても一様に分解が進行していることが判明した。
リグノセルロースやセルロース試料は絶縁体であるため電流経路にはならないが、それにもかかわらず、分解反応は試料全体で一様に進行している様子が確認されている。このことは、電流経路に関係するプラズマ中の荷電粒子(電子や正イオン)は分解反応にはあまり寄与しておらず、中性粒子(各種ラジカルや励起分子など)が分解に寄与しているものと考えられる。
以上、リグノセルロースや油脂といったバイオマスの低温プラズマ(グロー放電プラズマ)中での分解挙動が明らかになり、バイオリファイナリー技術としてのポテンシャルが明らかになった。他のプロセスとの大きな違いはタールやチャーを生成しないことであるが、反応速度が遅いことが課題であると言える。
なお、研究期間内には間に合わなかったが、上述の成果を原著論文及び学会発表として近日中に公表することを予定している。

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Published: 2018-01-16  

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