2014 Fiscal Year Annual Research Report
簡便、低侵襲に心不全重症度を可視化・定量可能な動物モデルの開発
Project/Area Number |
26670402
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
高島 成二 大阪大学, 生命機能研究科, 教授 (90379272)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朝野 仁裕 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60527670)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 循環器・高血圧 |
Outline of Annual Research Achievements |
ナトリウム利尿ペプチド(ANPおよびBNP)は、心不全時に心臓より分泌されるペプチド性生理活性物質である。その利尿作用等は心不全の改善に働くとされており、その製剤は心不全治療薬としてすでに臨床で頻繁に使用されている。またその血中濃度は心不全の重症度を測る重要な指標ともなっている ところが、ナトリウム利尿ペプチドが如何なるメカニズムで心臓において発現誘導されるかについては、ほとんど不明であった。本研究はその発現誘導メカニズムを明らかにし、さらにはその発現メカニズムを応用した心不全の重症度を低侵襲でモニターできる動物モデルの作成を目的とした挑戦的研究である。 成果として、ナトリウム利尿ペプチドの発現誘導を行う領域を当該遺伝子からかなりはなれた部位にエンハンサーとして同定した。さらに、その領域を120bpまで狭小化し、生体内での役割を解明した。すなわち心不全の重症度によってこのエンハンサー活性が高い相関をもって上昇することを明らかにした。さらにこのエンハンサーにルシフェラーゼを付け遺伝子導入したマウスを作製し、心不全重症度を簡便、低侵襲に経時観察可能なマウスアッセイ系を確立した。本マウスに関する特許は大阪大学が承継して出願し、複数の製薬企業から心臓毒性のモニターマウスとして使用の打診を受けている。さらに、このエンハンサーの結合タンパク質のスクリーニングの開始とともにエンハンサー作動性化合物のスクリーニングも開始された。 以上より挑戦的研究段階は終了し、27年度引き続き基盤研究として本研究内容は継続されることとなった。
|
Research Products
(2 results)
-
[Journal Article] Higd1a is a positive regulator of cytochrome c oxidase.2015
Author(s)
Hayashi T, Asano Y, Shintani Y, Aoyama H, Kioka H, Tsukamoto O, Hikita M, Shinzawa-Itoh K, Takafuji K, Higo S, Kato H, Yamazaki S, Matsuoka K, Nakano A, Asanuma H, Asakura M, Minamino T, Goto Y, Ogura T, Kitakaze M, Komuro I, Sakata Y, Tsukihara T, Yoshikawa S, Takashima S.
-
Journal Title
Proc Natl Acad Sci U S A.
Volume: 112
Pages: 1553-1558
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
-
[Journal Article] Augmented AMPK activity inhibits cell migration by phosphorylating the novel substrate Pdlim5.2015
Author(s)
Yan Y, Tsukamoto O, Nakano A, Kato H, Kioka H, Ito N, Higo S, Yamazaki S, Shintani Y, Matsuoka K, Liao Y, Asanuma H, Asakura M, Takafuji K, Minamino T, Asano Y, Kitakaze M, Takashima S..
-
Journal Title
Nat Commun.
Volume: 30
Pages: 6137-6150
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant