2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
26670568
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Research Institution | Kyoto College of Medical Science |
Principal Investigator |
遠藤 啓吾 京都医療科学大学, 公私立大学の部局等, その他 (10115800)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細野 眞 近畿大学, 医学部附属病院, 教授 (00281303)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | がん治療 / アルファ線 / 抗体 / ベータ線 / RI内用療法 / 放射線管理 / アスタチン211 |
Outline of Annual Research Achievements |
アルファ線放出核種であるラジウム-223を用いた塩化ラジウム-233は、進行した前立腺がんの治療薬として、欧米において臨床使用されているが、わが国においても法整備等が整い、本年3月末に薬事承認された。日本で初めてのアルファ線核種の放射性薬剤である。ただラジウム-223を使った新しい標識化合物の作成は困難である。治療用のアルファ線放出核種の一つとしてアスタチン-211は、ヨウ素と性質が類似しており、アスタチン-211標識化合物の臨床応用が期待されているが、わが国における供給、製造体制は整備されていない。そこでサイクロトロンで照射後のターゲットからアスタチン-211を効率的に回収する方法について検討を行ったところ、回収溶液をエタノールと0.1N水酸化ナトリウム水溶液の混液に変更することで、ターゲットからの回収率を50%以上に高めることができた。一方、アスタチン-211の半減期が7.2時間と短いことから、腫瘍に集積するIgG抗体を用いた場合、腫瘍に集積する前に多くが減衰してしまう可能性がある。そこで抗体フラグメントであるFabを作製し、ヨウ素-125標識体による体内動態の検討を行った。その結果、FabはIgGよりも早い血液クリアランスおよび投与早期での腫瘍集積性を示したことから、アスタチン-211によるがん治療に用いる抗体としては抗体フラグメントが有用である可能性が示された。またアルファ線核種による治療に対する比較対照として、強力なベータ線放出核種であるイットリウム-90を用い、担がんマウスにおける治療実験を行ったところ、高い治療効果が確認できた。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Development of a Widely Usable Amino Acid Tracer: ⁷⁶Br-α-Methyl-Phenylalanine for Tumor PET Imaging.2015
Author(s)
Hanaoka H, Ohshima Y, Suzuki Y, Yamaguchi A, Watanabe S, Uehara T, Nagamori S, Kanai Y, Ishioka NS, Tsushima Y, Endo K, Arano Y.
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Journal Title
J Nucl Med.
Volume: 5
Pages: 791-7
DOI
Peer Reviewed
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