2014 Fiscal Year Research-status Report
宿泊型産後ケア事業における生後1か月児を育てる母親の授乳指導プログラム開発
Project/Area Number |
26670996
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Research Institution | Musashino University |
Principal Investigator |
高山 奈美 武蔵野大学, 看護学部, 助教 (00459132)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小泉 仁子 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (20292964)
那須野 順子 武蔵野大学, 看護学部, 助教 (20513211)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 宿泊型産後ケア施設 / 授乳支援 / 育児不安 / 虐待予防 |
Outline of Annual Research Achievements |
児童虐待予防の取り組みとして、「宿泊型産後ケア事業」が注目されている。分娩施設での一般的な入院期間は4~5日であり、退院後は不慣れな育児に戸惑い、育児不安を訴える母親が多い。最も育児不安を感じるのは退院から2週~1か月であったとの報告がある一方、母親への支援が少ない時期であると報告されている。母親の育児不安や育児ストレスは、産後の母親のうつ病の問題や、親による子どもの虐待との関連があることが示唆されており、この時期の育児サポートの充実は重要な課題である。また、生後1か月未満の育児不安の項目として最も上位を占めているのが、母乳不足や授乳間隔など、授乳に関連するものである。したがって本研究は、宿泊型産後ケア事業を利用する生後1か月未満の児を育てる母親への授乳支援プログラム開発を目的としている。目的の達成に向け、下記の予定で研究を進めている。 研究Ⅰ:現在ある宿泊型産後ケア施設を利用する母親の授乳状況と、提供されている授乳支援内容の実態、また入所前後に授乳に関する育児不安と対処行動がどう変化したのかを明らかにする。 研究Ⅱ:研究Ⅰの結果から授乳支援プログラムを作成する。 研究Ⅲ:作成した授乳支援プログラムの実施評価を行い、内容を検討する。
当該年度は、研究Ⅰに着手し始めた。宿泊型産後ケア施設における授乳支援内容の実態を調査するための文献検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
宿泊型産後ケア事業は、平成20年に東京都世田谷区に委託された武蔵野大学が、児童虐待予防の取り組みとして開始したが、需要の高まりを受け、平成26年度より国の事業化が始った。さらに時代のニーズを反映したことにより、医療機関等も宿泊型産後ケア事業を始めている現状があることがわかった。そのため、当初予定していた調査施設(産後ケアセンター、助産院)に加え、医療機関等での調査も検討したいと考えたこと、また研究の示唆を得るために、韓国の産後ケア施設を視察する予定であったが、渡航時期が遅れてしまったことが要因となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
①平成27年8月、韓国の産後ケア施設を視察する。 ②視察内容と、文献検討の結果から、アンケート作成をする。 ③調査施設を決定し、アンケートを実施する。
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Causes of Carryover |
韓国産後ケア施設の視察出張について、視察先との調整に時間がかかり、今年度に実施できなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度前半に上記調査出張を実施する。その際の視察先への謝礼金、事前準備に必要な書籍代等に充当する。
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