2015 Fiscal Year Annual Research Report
うつ徴候および軽度記憶障害を有する高齢者に対する非薬物介入の効果検証
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26702033
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Research Institution | National Center for Geriatrics and Gerontology |
Principal Investigator |
牧迫 飛雄馬 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 予防老年学研究部, 室長 (70510303)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 認知科学 / 脳・神経 / 健康科学 / 老化 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は、軽度記憶低下およびうつ徴候の高齢者を対象としたランダム化比較試験(randomized controlled trial: RCT)を実施するためのスクリーニングを行い、対象者の選定や介入研究参加の説明会、事前評価を経て、RCTを開始して第1クール(30名)の介入および事後評価を完遂した。また、同様の手続きにて第2クールの対象者の選定を行い、第2クールの介入を開始した。 運動による介入群では、週1回90分の集団での運動教室に参加してもらい、6か月間で全20回のプログラムを提供した。菜園・園芸による介入群では、週1回60~90分程度の集団での菜園・園芸作業を中心に行った。菜園・園芸作業は6か月間で18回のプログラムを提供した。対照となる講座群では、6か月間の介入期間中に2回の講座を行った。 第1クールでは1,040名の1次スクリーニングからうつ傾向(Geriatric Depression Scaleで5点以上)および軽度記憶問題を有する(主観的な記憶低下の訴えのある者、または記憶検査の結果で年齢階級に比して1.0×標準偏差以上の低下のある者)高齢者を145名抽出した。そのうちで除外基準に該当する38名を除く、107名に説明会の案内を送付して、43名(40.2%)が説明会に参加した。介入研究に同意し、事前評価を完遂した30名を3群にランダムに割り付け、介入を開始した。6か月間で3名の脱落があり、27名(運動群8名、菜園・園芸群9名、講座群11名)が事後評価を完遂した。 第2クールとして1,484名の1次スクリーニングから対象者を選定して、最終的に55名が介入研究に参加している。 また、本研究のRCTプロトコルを論文として国際誌に投稿し、既に受理されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成27年度では計画していたとおりに、1次スクリーニングから対象者を抽出し、軽度記憶低下およびうつ徴候の高齢者を対象とした非薬物での介入効果検証のための介入研究を開始できている。また、介入のための取り込み基準を満たす対象者の選定も順調に進捗しており、85名の介入研究対象者が確保できている。 これらの状況より、本研究課題は概ね計画通りに進展できており、引き続き予定された計画に準じて進行していく。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は、第2クールの55名における介入研究の継続を計画している。また、第1クールの27名については、介入終了1年後の追跡調査を予定している。平成27年度に実施した第1クールにおいて、追跡率90%を確保できたため、第2クールにおいても脱落者を極力軽減できるように、同様の手続きで介入を進める。 平成28年8月には第2クールの介入が完了させ、事後評価を予定している。事後評価終了後には速やかにデータセットを作成して、介入効果を調べるための解析作業を始める。平成28年度内を目安に6か月間の介入効果を解析した結果をまとめる計画である。
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Causes of Carryover |
天候などの事由で評価日程に変更が生じたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
評価の実施に関わる人件費、消耗品として使用する。
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Research Products
(5 results)