2014 Fiscal Year Research-status Report
IEEE1888/IPv6/RS485方式の設備センサネットワーク性能評価研究
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26730046
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
落合 秀也 東京大学, 情報理工学(系)研究科, 講師 (10615652)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | モノのインターネット / Internet of Things / Machine-to-machine / RS485 / Building automation / BEMS / HEMS |
Outline of Annual Research Achievements |
IPパケットをRS485通信バス上で交換するための、Master-Slave Token-Passing方式の有効性を提唱し、20台の実機を用いた実験でその性能を立証することができた。これにより、ビル設備のような環境下で配線効率の良い、RS485通信メディアを使って、IPパケットを届けられることがわかった。これはInternet of Things(モノのインターネット)の分野において重要な貢献となる。この成果を論文(Facility Networking with IP over RS485: Packet Control for Master-Slave Cascaded Networks)にまとめ、世界トップレベルの国際会議である IEEE SmartGrid Communications 2014に投稿した。その結果、採録され、発表できた。
この技術開発を踏まえ、センサ・オーバレイネットワークに関する研究会や、その他のプライベート研究会で、センサと通信技術に関する議論を行い、低速IPという概念を導き出すことになった。低速IPは、高速IPともパケット交換可能であるが、特性上、大きな違いがあり、TCP接続、セッション数の削減の重要性、同報性などについて、さらなる分析が必要であることが判明している。この研究会での議論は、本技術の潜在的な構造・性質・可能性を理解する上で重要なプロセスであった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね順調で、初年度の目標であったFeasibility Studyを計画通りこなし、その成果を世界トップレベルの国際学会(IEEE SmartGridComm 2014)で発表した、という達成状態にある。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目の検証項目である、スケーラビリティに関する性能評価を行うが、資金の問題で、専用のスケーラビリティ検証機器を特注することができないため、シミュレーション等も併用した検証(限定的にはなるが)を実施する予定である。
ただし、初年度の研究で明らかとなったセッション数の削減、という新たな観点からの評価を、実施しようと考えている。これはRS485などの上の低速IPを対象とするフィールドネットワークで効果を発揮する技術であり、その技術を開発することでセンサネットワークにおける通信効率を大きく向上できると予想している。
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