2014 Fiscal Year Research-status Report
ハイダイナミックレンジカメラを用いた既存の車載カメラシステムの高性能化
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26730088
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
神納 貴生 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (10636070)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ハイダイナミックレンジ / 人検出 / HOG特徴量 / 色見え / 照明演出 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は人検出へのハイダイナミックレンジ画像の応用について研究を進めた. 街灯の少ない駐車場や道路で,夜間に指向性の高いヘッドライトを点灯した車が行き交う場合などでは,非常にダイナミックレンジの広い状況が生じる.こうした状況ではハイダイナミックレンジ画像が有効だが,これまでハイダイナミックレンジ画像処理技術の人検出への応用技術はほとんど提案されていない.そこで,本研究では既存の人検出に対してハイダイナミックレンジ画像処理技術をどのように応用すべきかを実験を通して明らかにした.本研究は,これからの人検出技術の発展において重要かつ有益な役割を果たすと考える. また,同様に非常にダイナミックレンジの広い状況下における人の色見えの再現についても研究を進めた.本研究は近年急増しているLEDイルミネーションなどの照明演出に対して応用可能な技術として開発している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
購入予定であったハイダイナミックレンジカメラの発売が半年以上延期しており,実験用のサンプルを撮影できない状況にある.研究を進めている人検出へのハイダイナミックレンジ画像の応用では,平成26年度は複数枚の多重露光画像を統合したハイダイナミックレンジ画像に対する応用技術を開発したが,その他の方式で撮影されたハイダイナミックレンジ画像に対しても特性を求め,応用技術の有効性を確かめる必要がある. また,車載カメラなどシーンが高速に変化する状況でもゴーストの発生しない複数センサを積んだハイダイナミックレンジカメラの購入を検討したが,現在は特注となり予算額を大幅に超えたため,購入できなかった. そこで,現在は比較的安価な機器・設備を用いたシステムにおいても結果が出せるロバストな手法の開発を進めるなど,現状備えている設備を用いてできるアプローチに変更して研究を進めている.
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Strategy for Future Research Activity |
現在,購入予定のハイダイナミックレンジカメラは全方位カメラであり,ストリーミング配信も対応していることから,全方位に対してリアルタイムに物体検出できるシステムの構築し,平成26年度に開発した人検出アルゴリズムを適用し,有効性を確かめると共にカメラの特性を明らかにする. また,ハイダイナミックレンジ画像が持つ微細な特徴を活かし,テクスチャのない同型の物体それぞれを識別して追跡する技術についても研究を進める.こちらも現在,一般的な一眼レフカメラで撮影された多重露光画像から生成したハイダイナミックレンジ画像に対して実験を進めている. 色見え再現に関しては,当大学の別研究室から機材を借りて正確な正解サンプルを準備し,それとの定量的評価を行う.
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Causes of Carryover |
購入予定であったハイダイナミックレンジカメラの発売が半年以上延期している.この購入費用分について次年度持ち越しとした.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
現在,開発者版などが完成し,遅くとも今年度中には購入・納品できる予定である.納品され次第,次年度使用額分を消費する.
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Research Products
(6 results)