2014 Fiscal Year Research-status Report
日本企業の経営慣行に対する歴史研究―記念配当と世銀借款を事例として―
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26780197
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Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
北浦 貴士 明治学院大学, 経済学部, 講師 (00633489)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 世銀借款 / 配当政策 / 記念配当 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度においては、世銀借款における世銀による日本企業に対する要求の内容と意義を明らかにしていた。中心的な分析対象は、電力会社とした。まず、1951年~1960年の有価証券報告書については、明治学院大学図書館が所蔵するマイクロフィルムから、また1961年~1973年の有価証券報告書については、明治学院大学図書館が所蔵するデータベースから取得した。そして、それらを用いて、世銀による電力会社に対する要求が電力会社の経営や意思決定にどのような影響を与えたのかを分析した。上記の分析結果について、海外雑誌に投稿中である。海外雑誌に投稿する理由は、読者が多いこと、研究のテーマが日本と英米との比較研究であり、海外の読者も興味を持つテーマである点が挙げられる。 また、日本企業における記念配当という配当慣行に関する研究については、明治学院大学図書館が所蔵するデータベースから営業報告書を入手し、配当政策の状況に関するデータの入力を実施している状況にある。収集した営業報告書に基づいて入力したデータを用いて、①どの程度の割合の日本企業が通常の配当(普通配当)のみを実施し、どの程度の割合の日本企業が通常の配当に加えて、記念配当を実施しているのか、②記念配当を実施する企業はどのような特徴を持つのか、具体的には総資産規模、利益水準、業種、創業年数などの要素が記念配当の選択に影響を与えたのかという論点に対する検討を行っていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度には、海外ジャーナルへの投稿やデータの入力等を行っており、研究はおおむね順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、データの分析を行い、ペーパーにまとめたうえで、海外ジャーナルへ投稿を行い、掲載を目指す。
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Causes of Carryover |
残額が1,689円とわずかであり、ほぼ予定額を使ったといえる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度予算に含めて使用する。
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Research Products
(4 results)