2016 Fiscal Year Research-status Report
高齢期ワーク・ライフ・バランスの研究―簡易版生活時間調査の開発による実態把握
Project/Area Number |
26780284
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Research Institution | Seikei University |
Principal Investigator |
渡邉 大輔 成蹊大学, 文学部, 准教授 (20629761)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ワーク・ライフ・バランス / 高齢期 / 生活時間 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、簡易版生活時間調査の質問票を開発し、他の属性を含めたWEB調査をおこない、高齢期の日常生活パタンの類型化を試みること、さらに類型化したパタンを他の変数をもちいて分析することで、高齢期のWLBの実態とそのメカニズムの解明を行うことにある。 調査計画の3年度目にあたる本年度は、初年度に引き続き昨年度に行った国内外の最新知見を踏まえ、生活時間分析とWLB調査の具体的な分析手法の検討を行った。とくに、総務省統計局の「社会生活基本調査」の匿名化済データの2次分析をおこなっている。 具体的には、系列データ分析 sequence analysis のより新しい分析手法についてRのTraMineRパッケージを中心に分析するとともに、ネットワーク分析手法の導入可能性についても検討し、より多様な角度から生活時間を分析する手法を確立した。系列データ分析は多様な系列性をもつ生活時間調査の分析において非常に優れた手法であることを確認し、より多面的な分析方法を修得している。 しかしながら、本調査として想定しているWEB調査についての技術的な課題、具体的には時間の過ごし方だけでなく時間を誰と過ごすかといった同時行動者の測定をWEBでどのようにわかりやすく可視化するか、について検討に時間を要したため予定していた本調査の実施を延期することとした。そこで、計画を1年延長し、次年度にWEB調査による本調査を確実に行うための準備作業を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究の目的は、簡易版生活時間調査の質問票を開発し、他の属性を含めたWEB調査をおこない、高齢期の日常生活パタンの類型化を試みること、さらに類型化したパタンを他の変数をもちいて分析することで、高齢期のWLBの実態とそのメカニズムの解明を行うことにある。 3年度目にあたる本年度では、実査を予定していたが、WEB調査における技術的課題が明らかとなったため、その解決に時間を要し、生活時間調査に適切な季節(10月)の実施が困難となった。これは、生活時間は季節に依存するため、他の生活時間調査との結合のためには他の調査と次期をあわせる必要があるためである。そのため、研究期間を一年延長し、2017年度に実査を行うこととした。
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Strategy for Future Research Activity |
延長した最終年度に当たる4年度目は、前期に最終的な調査準備行い、10月に実査、直ちにこれまでに検討した手法をもちいた分析をおこない、論文執筆を行い、査読論文に投稿する。
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Causes of Carryover |
3年度目に実査を予定していたが、WEB調査における技術的課題が明らかとなったため、その解決に時間を要し、生活時間調査に適切な季節(10月)の実施が困難となった。これは、生活時間は季節に依存するため、他の生活時間調査との結合のためには他の調査と次期をあわせる必要があるためである。そのため、研究期間を一年延長し、2017年度に実査を行うこととした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
2017年10月にWEB調査に行う本調査をおこなうことから、この調査に研究費の大部分をもちいる。また、成果の報告を国内学会において行うことを想定しているため、その大会参加費にももちいる。
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