2016 Fiscal Year Research-status Report
地域をフィールドとした市民性の育成に関する基礎的研究
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26780508
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
本多 千明 武庫川女子大学, 文学部, 講師 (20454697)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 市民性 / 公共 / シティズンシップ / 社会科教育 / 社会参画 / 子ども / 地域 / 社会参加 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、『地域をフィールドとした市民性の育成に関する基礎的研究』と題して、市民性の育成と地域における子どもの社会参加に関する視点を中心に研究を行った。異なる他者とつながり、様々な課題解決に取り組むため、どのような方策が必要であるのかを考察し、研究会や学会に参加することで学習指導要領改訂に関する動向について知見を得ることができた。また、社会科教育を基盤として学校教育における市民性の育成方法について検討するために小学校社会科のデジタル教科書を購入し、これまでの紙媒体での授業におけるメリットとデメリットの検証を試みた。これからの社会を担う子どもたちの育成を目指して、本研究では地域をフィールドとした市民を如何に育成すべきであるのかを考察した。社会的事象の知識・技能の習得、それらの活用、探究する力を育成すると共に、持続可能な社会の実現を目指すなど、公共的な事柄に自ら参画していく資質や能力を育成する社会参加学習は、これからの学校教育で重点的に取り組まれるべき学習内容であろう。 今後の課題としては、英米における教育実践などと比較検討することで、日本における教育実践の妥当性を検証したい。公共的な事柄に自ら参画していく資質や能力を育成することをねらいとした社会参画に関する学習内容は、高等学校における新設科目「公共科」で実施される予定である。本研究での成果をもとに、市民性を育成するための方策として、他教科との連携を如何に行うのか、さらに中・高等学校では具体的にどのように教育実践として実施すると良いのかといった考察については、今後の課題としたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
子どもを対象として、どのように市民性を育むことが出来るのかを検討した。本年度は1、小学校社会科のデジタル教科書を検討することにより、紙媒体ではなく動画や音声による学習方法で検討出来たこと。2、研究会や学会に参加し、学習指導要領の改訂に伴うの様々な情報を収集し、知見を得ることが出来たこと。3、高等学校では、「公共科」が新設される予定であるため、小学校社会科における社会参加を中心とした学習内容が、どのように中・高等学校で内容を深めることができるのかといった、学習内容の体系について考察することが出来たこと。 以上の理由より、課題が残されつつも、全体として研究は順調に進んでいるため、「おおむね順調に進展している」という進捗状況の評価にした。
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Strategy for Future Research Activity |
市民性の育成や地域における子どもの社会参加に関する視点を中心に研究を行った。今後の研究の推進方策は、次の通りである。1、研究会や学会で研究の成果報告を行い、内容をペーパーにまとめること。2、日本における地域をフィールドとした市民性の育成について検証するだけではなく、英米における教育実践などと比較検討すること。3、市民性を育成るための方策として、他教科との連携をどのように行うのかを検証すること。4、小学校社会科における学習だけではなく、中・高等学校における教育実践や事例について検討すること。
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Research Products
(1 results)